Weekend Concert 37th in 田園都市 ~冬の団欒 合奏の愉しみ~@横浜市歴史博物館

c0060659_8534338.jpg【2009年1月25日(日)15:00~ 横浜市歴史博物館講堂】
●テレマン:トリオ・ソナタ ニ長調

<ルネサンスのコンソート音楽>
 ●カベソン:イタリア風パヴァーヌによるディフェレンシャス
 ●同:ティエント第7番
 ●モーリー:《移り気》、《狩》
 ●シンプソン:《愛しのロビン》
 ●ジャヌカン:《恋の手習い》

●クヴァンツ:3本のRecのためのトリオ ニ長調
●バッハ:2声のインヴェンション第6番、第8番
●テレマン:ヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ ホ短調
●コレッリ/シックハルト:トリオ ニ短調 op.6-3
 ○アンコール パーセル:シャコンヌ
⇒山岡重治、本村睦幸、平尾清治(Rec)、平尾雅子(Gam)、下山真理子(Cem)


土日は所要で外出していましたが、その計画の〆に立ち寄った演奏会。
日本人ガンビストの第一人者・平尾さんと、そのパートナーでもいらっしゃるリコーダー奏者/製作家・山岡さんを中心としたアンサンブル。この「田園バロック」は、「ヨーロッパの都市のように地域に密着した、気軽な、しかし本格的なコンサートを提供できないか」というコンセプトのもと開催され、まもなく開始20年に垂んとするシリーズとのことです。

所要が前日の深夜まで及んだためにとんでもなく睡眠不足だったのが実に悔やまれます。耳元に睡魔の羽音が聞こえるくらい強烈な眠気でした。そんなわけですから、前半のテレマンから後半のバッハにかけてはほとんど意識を集中できなかったので、感想文はパス。。最近こういうのが多くてホント情けないッス。

表情も虚ろに内側へ沈降していくようなカベソン2曲、和音が美しく決まったクヴァンツなど、睡魔を振り払いながら途切れ途切れに感激していたのですが、一気に目が覚めてしまったのがテレマンのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ホ短調。これですね、楽章割りが
Cantabile
Allegro
Recitativo
Arioso
Vivace
ということで、あたかもヴィオラ・ダ・ガンバのためのソロ・カンタータといった趣きなのです。こんなにかっこいい作品を知らずにいたのは悔しい。第1楽章の痛切な語り、第3楽章の小気味好いディクション(まさしくエヴァンゲリスト!)、第4楽章の深い歌、こうしたところを巧みにモデリングしてしまった平尾さんの手腕に完全に脱帽でした。
そんなに大きくない講堂を埋めたお客さんたちも、ここでは拍手の質が違っていたです。

それから最後の、コレッリのニ短調「ソナタ」
コレッリの作品番号6ですからもちろんコンチェルト・グロッソなのですが、今回は、後期バロックの笛吹き・シックハルトによってトリオ・ソナタ形式に編曲されたバージョンでの演奏。この編曲が実に見事で、コレッリの清冽なオーケストレーションが凝縮しているのがよくわかる。
加えて山岡さんと本村さんの両声部による美しい遣り取り、さらに先ほどのソロ・ソナタとは明らかに異なる、チェロにずっと近い太い音色に変わった平尾さんの通奏低音、耳福でございました。新年から気持ちのいいコレッリが聴けて本当に嬉しい。

小空間で、豪華メンバーなのに、無理に日常から背伸びをすることのない親密な合奏が聴きたければ、東京圏の方はこの「田園バロック」シリーズを逃す手はないでしょう。
by Sonnenfleck | 2009-01-26 08:57 | 演奏会聴き語り
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