コタンクルカムイ43度(前編)

海の日の三連休は道東の人になっていたのでした。
去年の夏休みは釧路空港から入って道東の南側を旅しましたが、今年は中標津空港から入って霧深き根室支庁を重点的に。秘境度は今年のコースがずっと上です。

◆7月18日(土)
1130  羽田発中標津行きANA837便(揺動激烈)
1345  中標津空港は氷雨。でもレンタカーは新品同様のフィットで幸先良し。
1400  空港近くのスープカレー屋「木多郎」で遅い昼食。フリーダムな店主としばし会話。かつて摩周湖畔に降りてキャンプを張った話、屈斜路♀摩周♂説、温泉は大地の血液、国後島までトンネルを掘る話、等。また行くかもしれない。

1500  日本最大の砂嘴(さし)野付半島へ。まずは半島入口の、海水の浸食によって完璧に白骨化したミズナラ林に非常な寒気を覚えるのであります。

氷雨続くなかネイチャーセンターに到着し、そこからクルマを降りて一面に咲くハマナスの間を20分ほど歩く。果てしない曇天、びょうびょうと吹き付ける冷たい海風、ハマナスの濃い紫色、遠くに白く立ち枯れるトドマツ。
さらにその奥、木道の尽きたところから砂嘴の先端に降り立つことができます。足元は踏むとずぶずぶに崩れる暗い砂浜で、そこに脚を取られてふと顔を上げると、打ち上げられた汚い海草の中で朽ちるトドマツの、抜けるように白い肌。人間の世界じゃないな。

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観光客は、稀に見るな、という程度。お一人様率も高い。7月の3連休にわざわざこんな場所を選んで訪れる人間なんていうのは、、きっと友だちになれると思います。

1800  心の底から冷え冷えとし、この日の宿がある養老牛(ようろううし/ようろうし)温泉に向けてクルマを飛ばします。この温泉は中標津空港からせいぜい30分くらいで着きますから、秘湯と呼ぶにはあまりにもあっけないアクセスですが、それは中標津空港の周りにいかに牧場と森林しかないかを物語るというわけで。
今回の旅でお世話になることにした「旅館 藤や」は、巨大なホテルでも、あざとい高級旅館でも、古びた民宿でもなく、むしろきわめて平均的な姿をしている。しかし二泊してわかったのは、ここがまったくもって得がたい宿であるということなのです。…中編へ続く。
by Sonnenfleck | 2009-07-24 06:22 | 日記
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