岩城宏之指揮オーケストラ・アンサンブル金沢:カオス<コスモス

今日は一日完全にOFF。朝から友人たちと東京都美術館のミュシャ展を見に行くつもりでおりましたが、、昨日が祝日の月曜であることをすっかり失念…今日は休館なのでした(笑)
転んでもタダでは起きぬ、ということで、雨もよいで人が少ないのをいいことにそのまま上野動物園へ突入!! 雨で暗い動物園は安部公房の『壁』を思い出すのでちょっと怖いのですが、今日は見物人が非常に少なく、これはこれで快適なものです。
実は生まれてこのかた、パンダというものを見たことがありませんでして(汗)、本日生パンダ初めをやってまいりました。かわいいもんですねー!! 笹食ってる!!

その後OEKのことを思い出してサントリーホールへ移動、首尾よく当日券を確保◎
【2005年3月22日(火)19:00〜 OEK第20回東京定期公演/サントリーホール】
●宮城道雄/池辺晋一郎:《春の海》
→宮城・正派・沢井 合奏群(箏)
●ブルッフ:Vn協奏曲第1番ト短調 op. 26
 ○アンコール 《荒城の月》
→アン・アキコ・マイヤース(Vn)
●ブラームス:交響曲第1番ハ短調 op.68
 ○アンコール ブラームス:《ハンガリー舞曲集》から第1番ト短調


すさまじい選曲に一瞬たじろぐも、岩城宏之の指揮を一度生で聴いてみたく、潜入。
一曲目、宮城道雄作曲、池辺晋一郎編曲の《春の海》。例の有名なお正月メロディです。舞台の手前、指揮台より前にかなり広く緋毛氈が敷かれ、その上に30人の箏奏者がずらり。着物の色が完全にバラバラなので視覚的に非常に気持ち悪い(^^;;;;)しかし気持ち悪いのは見た目だけではなかった。一応30人箏の中にもリーダーのオバサマがいるのですが、指揮者を見ているのは彼女のみ、残り29人は指揮者に目もくれず下を向いて自分に浸るだけです。ゆえにオケとの拍節的なズレは救いがたいレベルに達し、リタルダンドで終止する曲尾ではおぞましい破綻が●●これがアジア的混沌かとひとり合点しまくり。そもそも邦楽器には何十人もの奏者がユニゾンで同じ旋律を弾く習慣がないわけですから、それを強引にオケと合わせるのはムリがあるのかもしれない。もうちょっと工夫できたかもしれませんよー池辺センセ
2曲目ブルッフの感想は割愛。激音&弾き崩し系のなんていうことのない演奏でした。

休憩を挟み、最後はブラ1。
編成が小さくなると、それだけごまかしがきかなくなります。OEKは1stVnが4プルトしかない室内管ですので、非常に響きが薄い。しかし…このオケは巧い。ここまでレベルの高い合奏体だとは予想だにしませんでした。各個人の技量、アンサンブル能力の高さ、、常設の強みです。
岩城の指揮は速めのインテンポ主体で、ほっとんどまったくタメを作りません。これじゃアシュケナージと同じかしら、、と思いますが、さにあらず。オケは横へ横へと流れる流線型を成すわけですが、そこへ楔を打ち込むのが本日の主役、ティンパニ。正直、これほどのティンパニストが地方オケにいるとは…という感じなのです。立ち上がりのしなやかさ、ホール全体を揺さぶる轟音、弱音トレモロ、的確なリズム感、どれをとってもハイレベル。在京オケにひとりでもこんな人がいれば。。岩城は彼に絶対の信頼を置いているようで、要所々々でティンパニ協奏曲のような様相を呈します。かくして流線型は心地よい棘を帯び、洗練コスモスを突き詰める作戦はもう一段階上の成果を出します。
by Sonnenfleck | 2005-03-23 00:33 | 演奏会聴き語り
<< リュリスト番付・東の横綱 妖しい水族館 >>