めでたしのつぶやき

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当ブログにて応援中のピアニスト・佐藤卓史が、日本人として唯一、今エリザベート王妃国際音楽コンクールのファイナルに進出し、入賞しました。
結果からすれば数字のついた順位ではないけれども、ここでの経験が、彼の高潔なピアノにさらなる磨きを掛けることと思います。おめでとう!

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彼の公式サイトからコンクールの公式サイトにリンクが張られており、セミファイナルおよびファイナルの映像が全編に渡って試聴可能です。
ファイナルは、コンクールの魔がステージ上空を飛行していて、僕は最後まで聴くことができなかった。あれは彼のベスト・パフォーマンスではなかった。これは友人としてだけじゃなく、一クラヲタとしてとしてもそのように思う。無念。

そのかわり、と言っては身も蓋もないけれども、セミファイナルの演奏は、ソロもコンチェルトも大変に素晴らしい。
ベートーヴェンのop.111の第1楽章は、彼にしては珍しい、筋骨隆々たる漢っぽい音楽に仕上がっている。その流れの中でも、副次主題がシューベルトのような風貌をしているのが、僕には面白い。第2楽章の知的な静けさは、こうした楽想でもなお、感情ロケットに乗ってどこかに飛んでいってしまうロシア勢や韓国勢とは完全に違う、彼の持ち味。

モーツァルトの協奏曲第17番は、彼の話し方を思い起こさせます。
彼は昔から妙に話が巧いんだけども、ここでのタッチもやはり適度なウィットに富み、端正でいながら愉しい。ああ、、シューマンの《献呈》もええなあ。。たまに知的なところから清冽なロマンに降りてくるのが面白いんだ。。

筋肉バリバリでも、お涙頂戴なよなよでもない、気品のある若い男性ピアニストをお探しであれば、クラヲタとしての僕が、彼のことを推薦します。

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7月下旬、ロン=ティボー覇者のヴァイオリニスト、シン・ヒョンスとのツアーを楽しみに(僕は武蔵野市民文化会館に向かいます)、今日は、おめでとうを。
by Sonnenfleck | 2010-06-23 22:44 | 日記
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