マリナー/N響 第1681回定期公演(9/25)

数ヶ月前に上司が変わって、彼と非常にそりが合わない。
彼はたぶん、自覚していないけど、否定的な言動しか取ることのできない人である。だから毎日が、でもとだっての主題による33の変奏曲なんである。
そろそろたまらない。
ここに来ていただける方の多くは、僕よりも年かさでいらっしゃるだろうし、かつ部下をお持ちの方も多いと思う。マネジメントの中で上司による否定が大事な効能を持つことを僕は認めるし、それがなくてはならないことも知っているが、それだけに、慢性的な否定がどれほど部下を苦しめるか、どうか心にお留めいただきたい。

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c0060659_912139.gif【2010年9月25日(土)18:00~ NHKホール】
<シューマン生誕200年>
●序奏、スケルツォとフィナーレ op.52
●Pf協奏曲イ短調 op.54
●交響曲第3番変ホ長調 op.97 《ライン》
⇒サー・ネヴィル・マリナー/NHK交響楽団


《ライン》。おまえも生きてていいんだよ、という演奏だった。
肯定されたような気持ち。
第1楽章の最初の一音めから、底抜けにぽうっと明るい響き。裏表のない進行。冷笑も懐疑も融けて消える温かい音楽の放射。最近の潮流とは違って確かに隙が多いんだ。でも、こんな音楽の胸倉を掴んで、ここの音量が適当だ、あそこの和音が散漫だ、なんてやるのはたいへん野蛮な行いだよね。

縁あって、1階センター十数列目中央という、普段ならば絶対に座らないような場所で音楽を聴いていた。あのほんわかとして明朗な響きのブレンドが、NHKホールの3階の奥まで伝わったのか、あるいはFMの電波に乗ったのか、わからない。わからないけど、僕は自分の耳であれを聴いた。

カーテンコール。団員が立ってくれず、逆に足ドタドタで讃えられて、真っ赤になりながら困って腕を広げるサー・ネヴィルを見てたら、なんかグッときちゃった。
NHKホールを出たら、寒い。
by Sonnenfleck | 2010-09-26 09:34 | 演奏会聴き語り
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