停電の夜に

3月16日、早めに帰宅して駅からバスに乗り込むと、ある線を境にして街路から光が消えている。ついに計画停電が僕の街(第3Gr)にも訪れた。

この晩は月がきれいであった。
月明かり以外に何もない暗いところを歩くのは、実家のあるあたりを思い起こさせる行ないなのだ。なんだか感傷的になってしまって、しかし、この非日常に(不謹慎ながら)わくわくしたりもして、心の振幅が激しい。

家に着いても、あと数時間は暗闇なのだと思うて着替えもせず。
カーテンを開けて、月明かりを入れて、椅子に座って、マフラーを巻いて、コートを膝にかけて、しばらく携帯ラジオを聴いたりする。暗闇の中で感覚が鋭敏になっているのがわかる。
少ししてから、iPodで、モーツァルトのK314、それからシベリウスの第6交響曲を聴く。シベリウスの複雑で荒々しいテクスチュアを全身で感じて、思わず総毛立つ。それと同時に、ひとの営みの優しい柔弱さを思う。

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ブログはそうでもないが、twitterを見ていると、元気出そうぜ未来があるぜみんなひとつだぜ、という文字がたくさん飛び交っているのが見えて、この不思議な明るさに途轍もない違和感を感じる。批判する気はないけど、理解できない。
僕はまだ恐怖が強くて、そういう想念にはほど遠い。
by Sonnenfleck | 2011-03-17 20:03 | 日記
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