この悩みの至福。

先日、本業関係で公的な昼食会に臨む機会があった。
僕のお仕事は会場の予約から料理の設定、人々の誘導までで終わっていたので、気楽な立場でもぐもぐしてればいい。天気も良く、眺めも良く、小さくても確かで幸せなひととき(村上春樹がよく言う「小確幸」ですな)を久しぶりに噛みしめる。

食後にあっさりした果物のコンポートと、コーヒーが出てくる。
そのコーヒーカップとソーサーが好い。

これまで、美術館に並ぶような工芸品を別にすれば、洋食器のたぐいにはあんまり興味を持たなかったんだけども、そのカップ&ソーサーの高雅で感傷的なデザインに、手のひらにしっくりと馴染む作りに、単純に物欲が刺激される。
偉い人の話の合間にカップの裏をひっくり返して確かめると「BERNARDAUD」と書いてある。好きな人の名札を確認する中学生みたいにして、こっそり覚える。

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帰宅してから調べてみると、「BERNARDAUD ベルナルド」は磁器産業の都市リモージュを代表する窯。なかなか高級なブランドのようです。僕が気に入ったカップとソーサーは「ITHAQUE イタック」というシリーズで、全般的にこってりしたこのブランドの中ではほとんど異端的な、モダンなデザイン。

手が出ない値段ではないが、自分の価値観からすると贅沢なのである。
悩んでいる。が、この時間こそ幸福。

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by Sonnenfleck | 2011-04-13 23:25 | 日記
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