on the air:プレヴィン弾き振りのモーツァルト

c0060659_2117557.jpg【1998年5月9日 東京、NHKホール】
●モーツァルト:Pf協奏曲第24番ハ短調 K. 491
→アンドレ・プレヴィン(Pf:ベーゼンドルファーでしたねえ)/NHK交響楽団
【1995年10月25日 東京、NHKホール】
●メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調 op. 90 《イタリア》〜第1、3、4楽章
→アンドレ・プレヴィン/NHK交響楽団

N響アワーから。
この放送の次、確か2000年代に入ってからのN響客演を、眼疾?を理由にキャンセルしたプレヴィン。オスロ・フィルの監督をやったり、奥さんに曲を書いたり、向こうでの活動はしっかり続いているようですけど、なんだか来日はもう望めないような気がします。しかしこの放送を聴くだに、残念でならない。すこぶるいい演奏だと思います。Pf協奏曲の最終楽章でふと長調に転調したところの、光がさっと差すような一瞬の美しさ…。《イタリア》第1楽章のなんと軽やかなこと。
いままで看過していたけれど、聴いてて安心できるって、実はとんでもないことなのかもなのかもしれない。何かが突出したりとか、激しい感情移入があるとか、そういうことはありません。でもプレヴィンにあって重要な位置を占めるのは、優美で繊細な音色へのこだわりだったり、重い音響を排除することだったり、デフォルメを厳しく戒める心だったりする。いまクラヲタの世界を席巻する爆演・凄演志向、ここから遠く離れたところに立っているこの指揮者を、僕は決して見落としたくないと思います。
by Sonnenfleck | 2005-05-08 21:56 | on the air
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