さようなら吉田秀和

【訃報】吉田秀和水戸芸術館館長 逝去のお知らせ(水戸芸術館/2012年5月27日)
音楽評論家の吉田秀和さん死去(NHK/2012年5月27日)
文化勲章受章の音楽評論家、吉田秀和さん死去(読売新聞/2012年5月27日)
吉田秀和氏死去=音楽評論家、文化勲章(時事通信/2012年5月27日)
音楽評論家の吉田秀和さん死去 98歳(朝日新聞/2012年5月27日)
吉田秀和氏が死去 音楽評論家(47NEWS/2012年5月27日)
訃報:吉田秀和さん98歳=音楽評論家、文化勲章受章者(毎日新聞/2012年5月27日)
小澤征爾氏 吉田秀和さんの死を悼む「今の自分はなかった 恩人中の恩人」(スポニチアネックス/2012年5月27日)
吉田秀和氏が死去 音楽評論家(日本経済新聞/2012年5月27日)

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Wir sind durch Not und Freude
gegangen Hand in Hand;
Vom Wandern ruhen wir
nun überm stillen Land.

Rings sich die Täler neigen,
Es dunkelt schon die Luft,
zwei Lerchen nur noch steigen
nachträumend in den Duft.

Tritt her, und laß sie schwirren,
bald ist es Schlafenszeit,
daß wir uns nicht verirren
In dieser Einsamkeit.

O weiter, stiller Friede!
So tief im Abendrot.
Wie sind wir wandermüde
Ist dies etwa der Tod?


–Josef von Eichendorff, “Im Abendrot” (1841)

 では、改めて、こう問いただしてみよう。なぜ死への憧れを歌う音楽がかくも美しくありうるのか? 美しくなければならないのか?
 なぜならば、これが音楽だからである。死を目前にしても、音楽を創る人たちとは、死に至るまで、物狂わしいまでに美に憑かれた存在なのである。そうして、美は目標ではなく、副産物にほかならないのである。彼らは生き、働き、そうして死んだ。そのあとに「美」が残った。


–吉田秀和『永遠の故郷―夜』「四つの最後の歌」(2006) より

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この、音楽を語る人も、物狂わしいまでに美に憑かれた存在であったものと思う。そして僕たちは、ここにも一つの「美」が残ったことを知っている。
R.I.P.
by Sonnenfleck | 2012-05-27 10:51 | 日記
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