〈エスポワール シリーズ 8〉日下紗矢子(Vn)Vol.3【シュールホフ!】@トッパンホール(7/1)

c0060659_21212657.jpg【2012年7月1日(日) 15:00~ トッパンホール】
●シュールホフ:弦楽六重奏曲
●ベートーヴェン:弦楽三重奏曲ハ短調 op.9-3
●シェーンベルク:《浄められた夜》op.4
 ○J. シュトラウス2世:《トリッチ・トラッチ・ポルカ》
→日下紗矢子(Vn)、甲斐摩耶(Vn)、
 アンドレアス・ヴィルヴォール(Va)、鈴木康浩(Va)、
 ステファン・ギグルベルガー(Vc)、
 ダミエン・フォンテュラ(Vc)


少し前のコンサートなので軽めに書く。
この日は午前からお昼に掛けて永青文庫で肝を冷やしたあと、講談社野間記念館を覗いてから椿山荘に抜け、目白坂を下って飯田橋まで歩き、当日券でこれを聴いたのだった。ベルリン・コンツェルトハウス管(旧ベルリン交響楽団)の第1コンサートマスター・日下さんの帰国公演には、昨年もお邪魔している

+ + +

この午後は、何と言っても、シュールホフのゼクステットがきわめて素晴らしい聴きものでした。
1924年に初演されたこの作品は、響きのうつろいと陰翳、バルトーク風のバーバリズムにシェーンベルク風の官能が塗り込められた、いかにも美しい戦間期の音楽。この日の演奏は第1楽章の野趣以上に、第2楽章と第4楽章の闇夜のムードに心を持っていかれてしまった。シュールホフのアダージョはだいたい全部そうだが、つま先から冷気がじっとりと這い上がってくるような冷たい音色の遊戯。
ブラヴォを飛ばす。

浄夜は、、オケ版のほうが圧倒的に好きなのでコメントいたしません。

昨年のシューベルトのように日下さんのヴァイオリンの鋭利で硬質な線がそのまま表に出るわけじゃないんだけれど、アンサンブルの方向づけは明らかにその延長線上にあって興味深い。
今年はベルリンやボンの優秀な音楽仲間を募ってこうしたハイレベルな音楽を聴かせてくれる、日下さんのカリスマを体験した気分(長木センセのプログラム解説にもあったとおり、プログラミングの視座を明確にしたうえで、自らの音楽性に合う作品を選ぶところはお見事だ)

日下さん、7月末の梅田/読響@フェスタサマーミューザでゲストコンミスを務められてたとか。今度はそろそろ、オケのなかでのソロを聴いてみたいものです。
by Sonnenfleck | 2012-08-17 21:22 | 演奏会聴き語り
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