池袋西口公園城への神々の入城

さて、新装なった芸劇へのデビュー戦は、9月9日のコバケン/日フィル。

最後に芸劇に行ったのは震災直前の2011年1月、新交響楽団の第212回演奏会であった。そのときの感想文には、
さて、これが休館前の最後になるかなあ。
現・芸劇、、色づかいは寒色系で寒々しいし、トイレは暗いし狭いし、椅子は安くてギシギシいうし、音は遠くてスカスカだし、いい演奏でも7掛けされちゃうようなひどい空間でしたね(ショスタコーヴィチとかシベリウスを聴くにはよかった)。いくつかのいい思い出もありますが、個人的にはここに行くと頭痛がしたり寒気がしたりで、あんまり積極的には近寄りたくない場所だったな。大改装を望むものです
と書いてあるが、解決されたもの、されないもの、それぞれだ。
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↑虹の橋ならぬ空中エレキ階段は、噂どおりL字型に設置し直し。それでも高いところが怖い人間的にはお尻のあたりがヒュンヒュンする。

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↑ホールの内装はかなり現代的に、言い換えれば、温かい気持ちで演奏を見守れるように進化した。座席の色は青から赤に、壁は木目が強調され、金管が反射して安っぽかったステージ脇には照明と反響用構造物が新設。

↑ホールの響きは肉厚になったような気がした。コバケン/日フィルだったからかと思ったが、その後にインバル/都響を聴いても似たような雰囲気を感じた。最終的な判断はアルミンク/新日フィルのベートーヴェンなどを聴いてから考えたい。

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↑以前、3階ホワイエからは池袋北部の混沌とした街並みが見えていたが、窓全面にスモークが貼られて、刺激がマイルドになった(豊島清掃工場の煙突もぼやけた)。白いスモークなので雰囲気も明るい。テーブルも増えた。

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それから、写真はないけれども、池袋駅とつながっている地下ホール。以前は変な噴水や自動販売機、硬いベンチなどが配されて池袋らしいオーラを出していたが、改装で全部撤去され、やわらかベンチのある暖色系の明るい空間になった。平成初期の様式はこうして消滅していくのね。。

残念なのは、あの暗くて狭いトイレが改装されたようには見えず、目に入るだけでおなかが痛くなるような寒々しい紺色の衛生陶器がそのままだった点。トイレ内装は各ホールごとに個性があるけど、芸劇はリフォームしても都内最低ランクを堅持する。ファーゾルトもファフナーもそこには気づかなかったようだ。ごーん。

※ちなみに僕が知るかぎりもっとも美しいトイレを持つのは、名古屋・栄にある宗次ホール。豪奢にして陰翳を礼賛してゐる。さすがカレー屋さんのホールである。
by Sonnenfleck | 2012-09-29 08:04 | 演奏会聴き語り
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