[感想文の古漬け]JFJ2012|やみのランプ→そしてスクリャービン伝説へ…(5/3)

書きかけのまま放っておいた感想文を、ぬか床から引っぱりあげる試み。

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その1(アレンスキー→シュニトケ→ペルト)その2(ラフマニノフ→チャイコフスキー→ラフマニノフ)からいちおう続いている。

c0060659_6123915.jpg【156】5/3 1945-2030 ホールD7〈パステルナーク〉
<クレール・オプスキュール>
●チャイコフスキー:《ドゥムカ》op.59
●プロコフィエフ:Pfソナタ第2番ニ短調 op.14~第3、4楽章
⇒イーゴリ・チェチュコフ(Pf)

●ムソルグスキー:《展覧会の絵》~プロムナード
●スクリャービン:前奏曲ホ長調 op.11-9
●同:前奏曲嬰ハ短調 op.11-10
●同:練習曲嬰ハ短調 op.2-1
●同:前奏曲ロ長調 op.16-1
●ムソルグスキー:《展覧会の絵》~プロムナード
●チャイコフスキー:《四季》op.37bis~6月〈舟歌〉
⇒シャニ・ディリュカ(Pf)

●ラフマニノフ:エレジー 変ホ短調 op.3-1
●バラキレフ:《イスラメイ》
⇒広瀬悦子(Pf)


数年前から始まって人気を博している「クレール・オプスキュール」を初体験。
ピアニストが誰だかわからないのはいいとして、演奏されている曲名だけはわかるものだと勝手に思ってたら、曲目リストも存在しなかった。真っ暗闇のなかで小一時間の「ひとり・様式判断大会」になってしまって少なからず消耗(笑)

チャイコフスキーの《ドゥムカ》をクープランだと思ってしまったのはかなり恥ずかしい…。音楽学的には聴取による様式判断はもっとも信頼できない判断手法なので、インクや楽譜の紙質で判断しなきゃいけないんだもんね!ふん!

プロコフィエフとバラキレフは大熱演でした。かっこいい。

【137】5/3 2200-2300 ホールB5〈ツルゲーネフ〉
<スクリャービン最後のリサイタル>
●前奏曲変ニ長調 op.35-1
●前奏曲変ロ長調 op.35-2
●4つの前奏曲 op.37
●前奏曲ト長調 op.39-3
●マズルカ ホ長調 op.25-4
●練習曲変ロ短調 op.8-7
●ワルツ 変イ長調 op.38
●Pfソナタ第3番嬰ヘ短調 op.23
●ニュアンス op.56-3
●やつれの舞曲 op.51-4
●前奏曲 op.74-4
●前奏曲 op.74-2
●前奏曲 op.74-1
●2つの舞曲 op.73
●不思議 op.63-2
●Pfソナタ第4番嬰ヘ長調 op.30
⇒ジャン=クロード・ペヌティエ(Pf)


毎年のことながら22時台のコンサートは疲れてウトウトする確率が高まる。それでもチケットを買ってしまうのは、深い時間帯ならではの熱い聴衆がいるからである。

ペヌティエのスクリャービンは彼のフォーレと同じようにどこまでいっても端正で型崩れせず、しとやかで貴族的で、おじいさんと一緒に飲むホットミルクだった。折り返しとなる第3ソナタから先は僕自身の集中力が持たなかったので、後期スクリャービンですら貴族的世界に帰属することになっていたのかどうかは、残念ながらわからなかったけれども。ミルクは煮えていたか?

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今年のLFJは天候不順で、取り上げられた音楽も夏のネヴァ川のようにじめじめしたもの(想像)が多数を占め、地下2階の展示スペースにすらレールモントフ風のどんよりとした停滞感が溜まっていたが、これはこれでけっこう好みなのであった。

・映画《リア王》が観られなかったこと
・会場配布のプログラムの品質が急激に悪化したこと

の2点は残念だったこととして書いておく。
来年もこっそり参加することだろう。なにしろスペインだもの。
by Sonnenfleck | 2012-12-07 06:14 | 演奏会聴き語り
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