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造園11周年/錠を開けよう、窓を開けよう。

前回更新は2015年9月だったから、9ヶ月も放っておいてしまった。
放っておいても残っている秘密の花園が、しかしやっぱり自分には必要なんである。毎日丹念に手入れしていたころを懐かしみ、そのまま錠前を掛けたままにするのは実に甘美な行為だが、それではクレイヴン伯父さんと同じだ。自分だけの場所だから、自分がときどき錠を開けに戻らなくっちゃ。ね。

* * *

このブログを始めた日、フェニーチェ歌劇場の名シェフとして将来を嘱望されていたマルチェロ・ヴィオッティが、リハーサル中に脳卒中で倒れ、そのまま天に召されるという出来事があった。
11年後のいま、僕はロレンツォ・ヴィオッティの名前を東響名曲シリーズのプログラムのなかに見つける。1990年にマルチェロの息子として生を受けた男の子が、今年の9月に東響を振るために来日するんだ。
東京オペラシティシリーズ 第93回
2016年09月03日(土)14:00 開演
ベートーヴェン:交響曲 第4番 変ロ長調 作品60
R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」組曲
ラヴェル:ラ・ヴァルス

2014年にウルバンスキの代役として共演し絶賛されたヴィオッティ。今回はオペラ指揮者の父(故マルチェロ・ヴィオッティ)とフランス人の母の元に生まれ、ウィーンで学んだという彼の人生そのもののプログラムで再登場。東響HPより
父親と同じ道を選んだロレンツォ君は指揮者コンクールで結果を重ね、やがて檜舞台に立った。ウィーンのはっぱさんがつい2週間ほど前のウィーン響客演を大絶賛されているので、可能なら聴きに行ってみたいな。
by Sonnenfleck | 2016-06-12 22:30 | 日記 | Comments(2)
Commented by s_numabe at 2016-06-12 23:01
久しぶりにご実家へようこそ!
マルチェッロ・ヴィオッティ、惜しい指揮者でしたね。小生は一度だけ生を聴いたはず・・・と思い、昔のプログラム棚を探ったら、やっぱりそうだ。1996年の晩秋、なんと出張先のミュンヘンでミュンヘン・フィル定期を彼が振るのを聴いていました。プフィッツナーのチェロ協奏曲+ストラヴィンスキーの《妖精の口づけ》という渋いプロ。しかしこれが好かったのです。足が地についた才気煥発といおうか、音楽性抜群の指揮ぶりでした。あれが一期一会だった。
その息子が振るという東響の演奏会、ちょっと心惹かれますねえ。《薔薇の騎士》と《ラ・ヴァルス》の取り合わせもいいし。行けたらいいな!
Commented by Sonnenfleck at 2016-06-18 08:48
>沼辺さん
ミュンヘン・フィルとプフィッツナー。YouTubeに上がっているのはオペラのクリップばかりなので、シンフォニックなレパートリーを聴かれたのは貴重なご経験でしたね!
僕はレスピーギのパストラーレを見つけたので、起き抜けに聴いています。清潔な音楽の清潔な演奏です。
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