МИРが、昔そこにあったらしい

c0060659_8561188.jpgいくらソ連音楽ファンといっても、こいつを取り上げるのにはちょっと気がひけるのですが…。このCDに収録されているのは、ソヴィエト社会主義共和国15カ国ぶんの国歌であります。

トラック1のUSSR国歌(アレクサンドロフ作曲)は1943年の国歌コンクールで選ばれたものですが、ショスタコやハチャトゥリャーンに競り勝っただけのことはあって、改めて聴くと素直にかっこいい。曲調のクライマックスが「Партия Ленина!(レーニンの党!)」に置かれてるのには苦笑ですが、、こりゃあ国民としては確かに愛着が湧くよなあ。演奏はユーリ・シモノフ/ボリショイ劇場管+合唱団
トラック2にウクライナ、トラック3にベラルーシと来るのは、国連2議席分の栄誉かしら。USSR国歌に似てます。(ソ連の亡霊ルカシェンコは果たして成仏するのかしないのか。)

中央アジアへ飛んで、トラック4のウズベキスタン、トラック5のカザフスタンは意外に凡庸で面白くない。演奏するウズベキスタン国立交響楽団とカザフ交響楽団もオスマシ。でもトラック14のトルクメニスタン国歌がアジア全開、ボロディンの《中央アジアの草原にて》を地で行くような鷹揚さがたまりません(*o*)
そんな中でトラック12のタジキスタンがどん底に暗い短調で登場するもんだから驚きます。すぐ南に迫るアフガニスタンの脅威か。しかも自前でオケが用意できなかったんでしょうか、15か国中ここだけソヴィエト国立文化省オケに演奏してもらってますよ…

カスピ海を挟んで西側へ行くと、トラック6のグルジア、トラック7のアゼルバイジャンともにネアカな節回しが心地よい。特に後者は冒頭で「アっゼルバイジャーンっっ!!!!」の絶叫、明白な行進曲スタイル、大衆歌謡的な底抜けの明るさ、ああ隣国はもうイランなのでした。やたらと威勢のよいアゼルバイジャン国立交響楽団の打楽器パートにも感動です。

反対にヨーロッパ側の諸国、トラック8のリトアニア、トラック9のモルドヴァ、トラック10のラトヴィア、トラック15のエストニアなどは妙に落ち着いてて独特の諦めムードが。。

さてトラック13に登場するのが、アルメニア国歌(ハチャトゥリャーン作曲)であります。
これは、、たとえ作曲者名を知らずに聴いたとしても、曲としての格が違うことに気づくと思いますよ。非常に歌いにくそうなエキゾチックなメロディラインですが、静々と厳かに高まっていく様子にはゾゾゾと興奮しますね。アルメニア国立放送交響楽団も誇らしげ。

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というのはすべてこのサイトで聴くことができるのでした(演奏は違うけど)。
by Sonnenfleck | 2006-03-21 09:03 | パンケーキ(20)
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