「通信・放送の在り方に関する懇談会 報告書」(PDF) [2006年6月6日]
現行のNHKの8チャンネルは(中略)明らかに多過ぎると考えられる。 (中略) FMラジオ放送については、民間のFM放送や音楽配信サービスが普及している現状では、多彩な音楽番組の提供という公共放送としての役割は既に終えたものと考えられる。従って(中略)2011年までに停波の上、速やかに民間への開放等の措置を取り、視聴者が多様な放送を享受できるようにすべきである。 恐るべき虚脱感。衛星放送もひとつにせえやコラとの言い。 懇談会、、どのチャンネルを減らすかアミダで決めたのではないか。 それにしても 通信・放送の在り方の再検討に当たっては、以下の三つの観点から取り組むことが重要である。 第一は、一般利用者の観点である。(中略) 第二は、競争力の強化と事業展開の多様化という観点である。(中略) 第三は、ソフトパワーの強化という観点である。(中略)日本は、アニメ等のポップカルチャーや様々な伝統文化といったソフトパワーの源泉を有しており、その顕在化にはコンテンツ制作力の強化と情報発信力の充実が不可欠であることから、通信・放送業界にかけられる期待は一層大きいと言えよう。 「第三の観点」が特にアホっぽいですな。 GWに10時間もアニソンリクエスト番組をやったり、毎日義太夫や長唄を流してるのはどこのチャンネルなんでしょうか。「半笑い『真剣』しゃべり場」たる民放FMが、NHK FMの消滅で亡命してきた哀れなクラ難民を救ってくれるのでありましょうか。TOKYO FMはゴールデンタイムに枠を設けてムジカ・ノヴァ・ヘルシンキのオール・サーリアホ・プロなんか放送してくれるんでしょうか。…否がゲシュタルト崩壊。これは渋面だ。
by Sonnenfleck
| 2006-06-07 22:54
| 日記
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Comments(17)
初カキコで失礼します。
これ、FM放送が無くなる代わりに、IPマルチキャストによる多チャンネル化が実現されるのであれば、却って大歓迎なんですよね。一日中ベリオやブーレーズチャンネル、一日中ナンカロウやリゲティチャンネル、一日中エマヌエルやフリーデマン、一日中(以下略)、、、なんてことも(極端すぎる例ですが)夢ではないのでは。とにかく、サヴァリッシュ指揮NHK交響楽団のサントリーホールのライブ録音を、海外放送局のネットラジオ放送でやっと、ストリミーグ再生・録音ができるという事態は、決して正常ではないのかと。。。 いずれにせよ、NHKが今後そうしますというハナシではななくて、やわらちゃん率いる一座が、NHKにオマエこうしろという話ですから、どうなるか分かりませんが、6/1と6/6の間で、この部分の表記が具体化された点を見ると、FM放送終了は確度は高そうですね。 第三の観点というのは、、、、なんで総務省はこんなことマジメに語るんだろうか。どっかのコンサルに洗脳されていなければいいけど。。。それよりも、個人的にはいつまでたっても日本版FCCの必要性の声が出て事無いことの方が、不安です。
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Sonnenfleck at 2006-06-07 23:49
>marutaさん
はじめまして!と言いますか…いつも貴ブログ拝見しておりました^^ 多チャンネル・専門チャンネル化、確かにそこへの入り口が明示されたのは歓迎すべきことなのですが、ラジオまで「求めなければ与えられない状況」になるのがどうも嫌なんですよね(^_^;) こんなのはただの自分勝手な物言いなのですけれど、クラシック聴取における受身のメディアがひとつくらいは日本で残っていてほしいのです。 そして逆に、コンサートもCDショップもない地方都市で、NHKFMがどれほど能動的に聴かれているか(少なくとも自分はそうでしたが、、)懇談会サマはお考えになられたことがあるのでしょうかと。。 ところでこの一座、ただの私的懇談会ですよね?いかなる権限を行使しているのかまったく意味がわかりません。おっしゃるとおり、日本版FCCがなぜ話に上らないのか不思議です。。 ともあれ、これからもこの件については油断せず注目ですね。 今後ともよろしくお願いいたします◎
いきなりカキコしてすみません。こちらこそ、よろしくお願いします!
できましたら、当サイトへのツッコミもよろしくお願いします!! 個人的には、今のままではNHK-FMの役割は順調に萎みつつあるとは思いますが、そもそもとして、こういったNHKをNTT包囲網の一環として議論するのは、政治利用のネタじゃねえのか??という点で、非常に不満です。そのような政治的な意図から保護されるべき存在としてメディアがあり、それを確保するのがFCC(のはず)ですけれども、日本じゃ無理なんでしょうかね。FMは中途半端な議論の割を食ってしまったとしか思えない、、、。哀れです。
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dr-enkaizan at 2006-06-08 15:48
同感ですね 色々嘆かわしい事態になってきました。 お国の、愚かな言説はあきれ果てますが。 NHK-FM自体も存在を否定する行為を長々行っていたゆえだと思います。 一つの現象に絞ると、NHK-FM自体クラ番組を軽視し始めてきたのは、1985年番組改編から「じりじり」であり、最初は放送時間で、いまのベストオブクラシックがたしか二時間ぐらいから1時間40分以下になり、ディープな知識と情報を音楽関係者から得られた啓蒙番組音楽が少しずつ減衰し、ライヴ番組は音楽を余り時間の少しの解説で流し、オリジナルの番組は今の奇妙な音楽ジョッキーに成り果てています。 ようするに情報の質と量を圧倒的に減らされます。 放送局も手軽な電脳の絡まない廉価、良好な音質で楽しめるFM放送のメリットが生かされているかと言えば甚だ疑問であります。
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dr-enkaizan at 2006-06-08 15:49
続きですが
HNKは思うに、この前に 当方のコンドラシンのハービヤールの些細やマラ六のトピックで言及したころのような、FMに夢中になる要素を維持できないNHK-FMにも積はありますが。 同時にお国も、一般放送の放送伝播の物理的利点を何も考えていない、むやみにデジタル化用語のソフトの配信と言う概念で捕らえ、利便を容量を鼓舞して、放送の方法のあり方を変えようとしているのは何か空恐ろしい目論見がありそうですね
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Sonnenfleck at 2006-06-09 00:04
>marutaさん
いえいえ~。コメント&TB大歓迎です◎ そうですね。NTTとNHKを同じ土俵で語っていること自体、大いにムリがあります。だいいち、チャンネル数削減にどういった種類のメリットがあるのか、まったく明示しないまま大きなことを平気で言ってのける懇談会サマのスタイルが理解できません。不可思議なことになってきてますね。。
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Sonnenfleck at 2006-06-09 00:15
>dr-enkaizanさん
「多彩な音楽番組の提供」を旨としていたNHKFMが、いまや独特の専門性を持ち、専門のある一角を担う状況に至っていること。これが何やら捩れていて、しかも「懇談会」がその捩れについて特に言及しない(気づいているのかもしれませんが取り上げない)のが不満ですねえ。 全NHK番組で唯一、視聴者にタメ口をきくことが許されている吉田翁@「それじゃ、また」の番組が、ここ数年、あちこちの枠に移動しては改変期にまたどこかへ追いやられる事態。。NHKFMのクラシックに対する考え方はこんな小さなところに表出しているように思います。
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dr-enkaizan at 2006-06-09 10:19
>独特の専門性を持ち、専門のある一角を担う状況に至っていること。
そのとおり!!!その観点なんですよね。 がその捩れについて特に言及しない というより大局的にしかしらないのでしょうね、お上は。 >全NHK番組で唯一、視聴者にタメ口をきくことが許されている吉田翁 ナイスなキャッチフレーズに痺れました(笑) いろいろ御仁は権威主義といわれていますが、ベーシックな教養として基本としての出発足るべき重要であり、内容共に充実している、望ましい人材のクラ受容促進を薦める唯一番組なんですのに、NHKは解っていない次第ですね。ともかくクラシックを面白くでなく深くやって欲しいことを。
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Sonnenfleck at 2006-06-10 00:02
>dr-enkaizanさん
「ともかくクラシックを面白くでなく深く」、同感です。 ウィークデーの午後を贅沢に消費する謎のコマ切れ番組、あれからもう少し「行き当たりバッタリ感」をなくせば、少なくとも吉田氏の番組のフォローくらいにはなると思いますが。。何十年かかけてNHKFMが辿りついたのは、結局こんな枯渇だったんでしょうかねえ。空しくなります。
こんばんは。こちらにも失礼します。
この報道は先日私も見ました。 本丸は受信料への罰則導入でしょうから、 他は取りあえず花火をあげてみたのかなとも思います。 とは言え、目は離せませんよね。 いつの間にやら既定路線と言うこともありますので…。 >クラシック聴取における受身のメディア 全く同感です!
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Sonnenfleck at 2006-06-13 23:51
>はろるどさん
そうですねえ。。確かにFMの件は細部が曖昧すぎますが、しかし一部の視聴者に与える衝撃は抜群でありました。いざとなったらこんなこともできるのだぜと揺さぶりをかける、その意味ではわりとストレートに成功してます;; 能動的な姿勢を取ることが入り口においてはきわめて難しいものであることを考えると、啓蒙者としてのNHKFMはすでにある程度以上のレベルでその役割を果たしてきているのではないかと思います。それを一刀両断に「停波」では…怒りの前に呆れてしまいますね。。
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Sonnenfleck at 2006-06-26 22:06
>はろるどさん
「見送り」の記事を見ただけで特にフォロー記事も書いていませんでしたが、、いちおうは一安心なんでしょうかねえ。確か「国民の同意が得られない」とかいうそれらしい理由が付いていたと思いますが、センセイ方は各所で「FM停波」の激震が走ったのをちゃんと見てくださってたんですね☆すばらしいセンセイ方にはさらに、BS削減でクラシックロイヤルシートがNBLロイヤルシートに変わらないようお頼み申し上げるしかないかと。。
いまさらで申し訳ないですが、ビデオニュースというストリーム放送で、松原聡の長大なインタビューがありました。あの報告書は松原聡が全部!!書いたそうです。役人にアゴで使われる立場の身とすれば、驚きであります。その懇談会にガチンコで取り組んだ松原氏の話を聞いていると、NHK-FM削減は伝送部分の分離という本丸のための、自民党に対する目くらましだったのかなと。ご本人もFMの復帰については何のこだわりもないようでしたし。そういう意味で、今回の騒動はうまく松原氏の策略に乗せられていますね。今回はFM復帰で良いのですけど、あの意味不明の番組構成(予算は永久にじりじり減らされるだろう)が続くのなら、いっそ無くなった方が良いでしょう。また、そんな政治的な仕掛けに単純に反応しないようにしないと、いろいろと騙されてしまうという、良い経験になりました。
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Sonnenfleck at 2006-07-16 11:23
>marutaさん
ストリーム放送、プレヴュー部分だけですが見てみました。…が、ちょうど話がNHKに及ぶところでぶった切られてしまい^^;; しかし、、なるほど。座長自らの口から語られているだけに真実味がかなり大きいですね。FM削減はうまいこと陽動作戦の道具に使われたと、そういう理解でいいんでしょうか。いいように踊らされてしまいましたね。 しかし素朴な一リスナーとしては、やはりNHKには今回の件を重く見てもらいたいと考えます。ちょっとの弾みで削減対象として検討されるところにNHK-FMは位置していること、そして他にない独自性がそこに醸成されていること(*私はそう思うのです)を忘れないでほしいですね。
>FM削減はうまいこと陽動作戦の道具に使われたと、そういう理解でいいんでしょうか。
残念ですけど、恐らくそうでしょうね。懇談会でのNHK-FMを巡る扱いは、ほぼ政治的な配慮からなされたものだと思ってます。チャンネル削減は身近な話題ですから、最終報告に対するマスメディアの扱いはそこが中心になるだろうし、国民の反対の声が上がりやすい分、政治的な動きもそこが中心になるだろうという読みが松原座長と竹中大臣にはあったのではと、、、。そして、見事に本丸を隠すための目くらましとして機能した、、、。そんな顛末だったのではないのでしょうか。 すみません、コメントだと舌足らずになってしまって、、、この件は当ブログにもちょっと基礎資料を当たった上で、書いてみます(多分、、、)。
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Sonnenfleck at 2006-07-16 22:28
>marutaさん
うーん。恐らくそうなんですね。理解できました。 私なんかは背景も知らず資料も読まず、事が身近なだけに騒いでいただけなのですけれど、座長氏の狙いはむしろそうして騒がれることにあった、と。 検証記事、ぜひ読ませていただきたいです。気長に?待っておりますね。
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