カプソン兄弟 デュオ・リサイタル

c0060659_18583339.jpg【2006年10月28日(土)15:00~ しらかわホール】
●バッハ:無伴奏Vc組曲第2番ニ短調 BWV.1008
●コダーイ:VnとVcのための二重奏曲 op.7
●バッハ:無伴奏Vnパルティータ第3番ホ長調 BWV.1006
●ラヴェル:VnとVcのためのソナタ
  ○アンコール ヘンデル/ハルヴァーセン:《パッサカリア》
  ○        シュルホフ:VnとVcのための二重奏曲から
⇒ルノー・カプソン(Vn)&ゴーティエ・カプソン(Vc)


会場に貼り紙、、無伴奏Vcが第6番から第2番に変更とのこと(最近こんなんばっかだ)。
アルゲリッチ一家のお気に入りというか、ハーディングのお友だちというか、いずれにせよカプソン兄弟のポジショニングは実に巧い。そういう人々と頻繁に組んでいるという情報が彼らを巨大に見せますが、しかしてその実態は…気のいいアンチャンたちでした。

今夜の東京公演では、上のバッハ@ソロの代わりにシュルホフクラインの「退廃デュオ」が演奏されるんですよね。。名古屋舐められてるじゃん!くそー!
…んで正直なところ、名古屋公演に嵌め込まれた二人のソロ演奏は細部の甘さがかなり目立つ残念な結果となりました。特にゴーティエのほうは、速いパッセージになると左手の押さえが足りないために裏返った音が頻発して非常に興ざめ。それを誤魔化しつつ曲芸的なテンポで弾き倒そうとするので始末に終えません。音程も微妙。。本人は陶酔の面持ちだったけどこっちはドン引きですぜ。

しかし二人が揃うと、様子がガラリと変わるのがすごい。
コダーイのデュオは初めて聴く作品。この非常に込み合った、しかもダンサブルな音の塊を、物凄い勢いで処理していきますよ。それはもちろん大人しく精緻な感じでは全然なく、アンサンブルが崩れそうなくらいのスタンドプレイをあえて相手にぶつけて、その危うさを楽しんでしまうような…非クラシカルなイディオムに沿ったスリリングな演奏なのです(こんな危ないお遊びが成り立つのは、やはり二人が兄弟だからなんだろうなあ)。演奏が止まるかと思ってヒヤリとしたのも一度や二度でないのですが、本人たちはアイコンタクトを取りながらニヤついたりしてる。聴衆は楽しい二人のオコボレに預かるだけという、、理想的な室内楽であります。

ラヴェルのVnVcデュオは昔から苦手で、案の定この日も第3楽章ランで昏睡状態に陥りましたが●第4楽章で大見得を切ったりする様子が面白かったですね。
アンコールはさらに白熱しまして、激しく編曲されたヘンデルの名旋律が猛スピードで後方へブっ飛んでいくのを笑いながら眺めたり、シュルホフの邪悪な旋律に震えたりしました。
by Sonnenfleck | 2006-11-01 18:59 | 演奏会聴き語り
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