MYSTIC ARK

c0060659_15453349.jpg90年代中盤、スーパーファミコン爛熟期(ソフト単体の価格が10,000円を超えてた頃)のRPGには、いまだに胸が熱くなります。プレイステーションが主戦場になってからゲームに時間を割くのをやめているので、最近の進化したゲームのことはよく知らないし、ただのノスタルジーだと言われればそれまでなんですが。。
でもあの頃のRPGは、SFCのスペックを限界まで使った素晴らしいシステムを構築してるものばかりで、しかもプレイヤーの想像力補完の余地がちゃんと残されていた…。もしWiiのバーチャルコンソールのラインナップにこの頃の好きだった作品が加わり始めたら、それこそクラヲタ一時封印で突っ走ってしまうかもしれません(笑)

そんなわけで先日来、再プレイを開始しているのが、1995年にエニックス(≠スクエニ!)から発売された『ミスティックアーク』というRPG作品。これは何よりも世界観が秀逸なんです。作品世界の雰囲気で言ったら、僕ぁDQ3よりもこの作品を上位に置きますね。。
どこかの世界の住人だった主人公は、何者かの力によってある日いきなり木のフィギュアにされ、「神殿」の中にコレクションされてしまう。それを憐れんだ「女神」は、主人公に再び命を与え、平行的に並ぶ7つの世界を順に巡りながら「アーク」と呼ばれる妖精を探し出すよう命じる。主人公は自分の世界に戻ることができるのか―
文章で説明するのは困難なのですが、7つの世界はすべて独特の平明さ、現実味のなさが支配しています。喩えて言うのなら、ラファエロの《聖母子(美しき女庭師)》の背景に描かれる理想的な世界に閉じ込められたような、甘美ながら暗い閉塞感があるんですよね。閉塞感のないゲームなんてないですけど、これはむしろそこに特化して上質さを追求してる感アリ。雰囲気を描写するのに、PS3のように超リアルなCGは必ずしも必要ないということを示してるんじゃないかなあ。このあたりは近過去レトロゲーマーとしての言い分ですけど。

そして触れずにおけないのが、音楽。
オープニング、フィールド、戦闘シーンなど、どの曲も複雑ながらちょっと空虚で寂しげ。すぎやまこういち流のシンプルさとは反対の複雑なBGMが、平明で美しい世界に違う種類の潤いを与えているように思います。
でもこの森彰彦という作曲家、、今年亡くなってるんですね。。合掌。

操作システム自体はDQタイプで平凡ですが、ダンジョンや謎解きにパズル的な要素が多く、しかも作中でヒントが少ないためけっこうシビアなバランス。敵も強い。SFCなので主人公も仲間も当然喋らない。評価の分かれるゲームだとは思いますが、発売から10年経ってもネット上でいまだに好意的な意見が見つかるのは、独特の存在感の証でしょうね。
by Sonnenfleck | 2006-11-25 16:19 | 日記
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