ランペ様のブラ全を聴け!

c0060659_6425099.jpgクラヲタ的な文脈からすると、「ブラ全」は「ブラームスの交響曲全集」のことを指しますよね。月9でも千秋様が「ブラ1は云々」とか言ってますから、この略称はさらに広く人口に膾炙。しかしそんな大勢に反し、当ブログで使用される「ブラ全」の8割はこれからも「ブランデンブルク協奏曲全集」のことを指し続けます(笑)

山尾さんのエントリで拝見し、いつか聴いてみなくちゃと思って探していた、ジークベルト・ランペ/ラ・ストラヴァガンツァの《ブランデンブルク協奏曲》全集。先日ようやく御茶ノ水のディスクユニオンで捕獲しました。新品だと全然見かけなかったのでラッキー。もう1組あったのでまだ店頭に残ってるかもしれません(こっそり)

新しく買ったブランデンブルクの全集は、まずは第6番を聴くことにしてます。
第6番の第1楽章の通奏低音がつまらない演奏はたいてい他の曲もダメな場合が多い。如何にしてあの「永遠に続くリズム隊」に起伏を持たせるか、プロの誇りを賭けてそこに取り組んでくれなければ困るのです。

それでいつものようにランペも第6番を最初に聴いて、、唖然としてしまった。
どうしてこんなレベルの演奏が話題にもならずに埋もれているのだ…。

圧倒的に沸き立つリズム(古楽ファンのプライドを賭けて書きますが、ここまで愉しく弾むバッハは他に聴いたことがない!)に、セクシーな音で鳴るヴィオローネ、はらりと舞い込んで気ままな装飾をつけるランペのチェンバロ。第2楽章のVaの黒光りするような美しさ、そして第3楽章ソロVcの「ビュンビュン飛び交う弓の根元が目に見えるような」超絶技巧には、文字どおり口を開けてぽかんとするより他にない。あっという間に終わってしまった。

そして第1番と第2番。第3番~第6番とは肌合いの違う、縦方向に特化した、協奏曲のストーリーを忘れてしまった協奏曲が、こんなにも快楽主義的に華々しく鳴るなんて…誰が想像するでしょうか。
第2番第1楽章で聴かれるTp・Ob・Recはこれ以上あり得ない絶妙のバランス、しかしそれは生演奏ではおそらく得られない架空の響きなのだけど、最高の作り物に身を浸す悦びMAXで時間を忘れるほどです。音の快楽。あーなるほどObはベルナルディーニなのか…

第3番~第5番について書くとあまりにもマンセー全開になるので自重します。(第3番だけは録音状態がおかしくて本当に残念…)
10年前の録音だけど、こうした方向でこれを上回る「ブラ全」が出るとはもう到底思えないんだよなあ。お持ちでない方はどうか探してみてください。責任もって超推薦。
by Sonnenfleck | 2006-12-20 06:43 | パンケーキ(18)
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