「からるー」の部分が発音しにくいな。
今週はどうも疲れの抜けない一週間であったです。 そんな土曜の朝から何を聴いているかというと、デュトワ/パリ管の《バッカスとアリアーヌ》なのであります。 「バカアリ」には幾多の名盤がどどどんと聳えていて、優れて健康的な交響曲全集を残したさすがのデュトワも、この曲の録音においてはちょいと目立たない存在。検索してみても、どうやら8年前に発売されたULTIMAシリーズを最後に現役盤は出ていない。 このバレエ音楽についてはそれほど多くの聴き比べをしているわけではないんですが、いざ「バカアリ聴きTEEEEEEE」と感じたときに、なんでクリュイタンスでもマルティノンでもなく、比較的目立たないデュトワの演奏に手が伸びるのかなあと思うわけですね。 おそらく、この演奏に魅力を感じ取るとすれば、ルーセルの書いた管弦楽の独特の柔らかみがストレートに刻印されている点に尽きるんじゃないかと。打楽器や金管が突出することもないし、第2幕の終盤でガツガツすることもなく、デュトワが最低限のリズムを確実に整えた上にパリ管のふんわりとした響きが乗っかっている。微温的だと言われると…ううむ…反論できないところはありますが、マルティノンが刺激的なスパークをあちこちにちりばめているのとは対照的に、この穏やかさはやっぱり捨てがたいのですよ。 で、2005年に録音されたエッシェンバッハ/パリ管の演奏は、第3の方向として「エロまっしぐら!」なのではないかと思われますが^^;; 聴かれた方、いかがでしたか?
by Sonnenfleck
| 2007-05-26 08:08
| パンケーキ(20)
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Comments(6)
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dr-enkaizan at 2007-05-26 08:48
毎度です・・・これに、下のマゼールとんといきなり愛聴ねたが2題、ココにも同じマルコフチェーンたる人が・・。
>れて健康的な交響曲全集を残したさすがのデュトワも、この曲の録音においてはちょいと目立たない存在。 なるほどこの莫迦有の方が、その流麗さにおいてはむしろ実際交響曲全集より成功している音盤のような気がします、「組曲屁もといへ」 もかなりミュンシュやパレーのに順次ながらも、来ています。 なお莫迦有ではプレートルの三下が喧嘩上等みたいな演奏や、才気爆発なマルゲヴィッチなども忘れがたいところです。 さらに独自カットのミュンシュやオーマンディーも中々でありますが、終曲のカットされたところに本来オケの見せ所があるはずなのに、何故の思い駆られます。
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Sonnenfleck at 2007-05-26 22:44
>ドクター円海山さん
いつもありがとうございます。聴かれていましたか~。 凹凸のない滑らかさは、ルーセルの音楽においてはあんまり必要でないかなあと思ったりもしますが、この演奏を聴くとむしろそっちの方向へ徹底的に磨き上げたものが覗いて面白いですね。 ところでデュトワの《組曲》ヘ調って実は聴いてないのです。。私が持っているULTIMAの中の組曲はERATOの大御所様マルティノンの演奏が収録されておりまして。聴いてみたいなあ(「チンピラ」プレートルも(笑))。
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dr-enkaizan at 2007-06-28 19:32
今ごろですが・・・・すいません。RES遅ればせながら有難うございます。
ところで >ところでデュトワの《組曲》ヘ調って実は聴いてないのです。。私が持っているULTIMAの中の組曲はERATOの大御所様マルティノンの演奏が収録されておりまして じつはこれに関する発見が昔招き猫であったのですが、これをこのコメントで思い出しまして、これもからめて自分なりに纏めたねたをTBします。
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Sonnenfleck at 2007-06-28 22:04
>ドクター円海山さん
これってデュトワの演奏なんですか…。すっかりブックレットの記載を信じ込んでマルティノンの演奏だと思ってましたよ。(おそらくミスプリントによる)巧まざる影武者ぶりには同情の涙が(笑) デュトワという人、私はなかなか好きなんですが、最終的には「恵まれなかった」指揮者に分類されてしまいそうな気がしています。この人が録音させてもらえなかったベートーヴェンなど、N響の演奏を思い起こすと決して悪くないどころか、あちこちの響きを丁寧に間引きした「マイナスの美演」であったと思うんですが。
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dr-enkaizan at 2007-06-28 22:54
Sonnenfleckさんどうも。
>最終的には「恵まれなかった」指揮者に分類されてしまいそうな気がしています。 おそらくそうでしょうね、デッカに音楽人生をどうにかされたのは確かです。 >人が録音させてもらえなかったベートーヴェン 世間ではフランス近代ともてはやされますが、おそらくその演奏しか当該曲を聴いたことも無い、新参がそれらしい意見を言っているだけでしょうね。ユンゲ独逸や南西とFMで客演指揮常連で聞いてきた円海山的には、氏の真価は、フランス音楽のみならずあらゆる国の音楽で。その書かれたスコアから力みを除き、その余白でディティールとダイナミズムのコントラストを明白にさらす、といったところにあります、これはフランス近代限ったことではありません。ゆえに >マイナスの美演」 一票入れさせてもらいます。 この点ではやはりエレクトラで評判だった、歌劇でのR・シュトラウスの演奏も録音をゆるされない不遇に見舞われていますね。
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Sonnenfleck at 2007-06-30 10:06
>ドクター円海山さん
「その余白でディティールとダイナミズムのコントラストを明白にさらす」というのがしっくりすぎて感動しました(笑) デュトワについて言いたいことはまさにそれです。。N響音楽監督退任公演のエレクトラは本当に凄惨な、それでいて透き通るような(これがポイントでしょうか)名演だったんですがねえ。
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