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on the air:ティチアーティ/ロッテルダム・フィルのハイドン

1983年生まれの指揮者ロビン・ティチアーティ。気になってました。
22歳でスカラ・フィルを指揮、23歳でザルツブルクにデビュー、今年4月にはフィガロを引っさげて啓蒙時代管と一緒に来日しちゃいますね(名古屋公演には行けそうにないが)。

【2008年3月14日 ロッテルダム デ・ドゥーレン】
●ハイドン:交響曲第104番ニ長調 Hob.I-104 《ロンドン》
●ヴォーン・ウィリアムズ:テューバ協奏曲ヘ短調
→ヘンドリック=ヤン・レネス(Tub)
●エルガー:《エニグマ変奏曲》 op.36
⇒ロビン・ティチアーティ/ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団
(2008年3月23日/Netherlands Radio 4)

しかし聴き比べができる曲がない。ハイドン貧乏+英国音楽シロートの悲しいところ。。
放送が始まる前に必死でチェリビダッケ(!)の《ロンドン》で予習しましたが、予想通り、予習のはるか斜め上空を猛スピードで飛び去っていくパフォーマンスであります。
ノン・ヴィブラートは当然、つぶつぶポキポキしたアーティキュレーションがあちこちでキマってて、しかもなんかこう、すごおおおおおくナチュラルなんですわ。

フレーズの間の継ぎ目が滑らかでまったく目立たないことから判断されるとおり、呼吸するようにピリオドアプローチをやってる、と書いたら誉めすぎかな。。方向はラトルの古典派作品構築にそっくりだけど、ラトルが「面白がらせてやろう、驚かせてやろう」という狙いを最後の最後で隠せないのに対し、ティチアーティは「オレサマがやってやるぜ」みたいな雰囲気を漂わせないんですよ。第4楽章のオルゲルプンクトに至っては何の押し付けがましさもなく、そのあと弾むように展開して簡単に終わってしまった。
多少アンサンブルがガサついているのはおそらくロッテルダムpoが生粋のピリオド団体ではないためだと思うし、この屈託のない「歩み」が啓蒙時代管で聴けるのであれば、来月のフィガロは万難排してでも行くべきでしょうね。。

この放送では、RVWとエルガーの間の解説で、ベートーヴェンの《悲愴》第2楽章に乗せて〈ニムロッド〉のメロディを歌ってしまう解説者が萌えでした。オランダ語だから何を言ってるのかさっぱりわからないんだけど、うまいこと嵌っていたので…そんな学説があるのでしょう。
by Sonnenfleck | 2008-03-27 07:06 | on the air | Comments(0)
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