Śūnyatā

c0060659_61685.jpgこの前、たぶんとっっっっっても偉い高僧(85歳)のお経を聴く機会がありました。
普段は西洋音楽にウツツを抜かしていますから、テクストに関して知識を持たない以上、あえて西洋音楽と同じ聴き方をしてみました。罰当たりお許しを。。
(コンサートホールでレクイエムを聴くのと同じ?)

●2人の僧と打楽器のためのお経
⇒老いた僧(Vo)、若い僧(Vo, Perc)

二人の比較的淡々とした読経にウッドブロックの破裂音が混じる序奏のあと、突然若い僧が木魚で強烈なビートを打ち始めます。ここがまずの部分(Presto)。
ここでは若い僧の木魚と読経によるオスティナートのごく単純なリズムが形成され、その上に老いた僧の「アリア」が流れる。これがまずは聴きものであったといえます。お経ですからもちろん抑揚は豊かではないし、声が掠れてヴォカリーズになってしまうところもあるんですが、若い僧のリズムを崩すようでいて崩さない絶妙なルバートを効かせながら、テクストをするすると並べていく。
Aがリタルダンドして終結すると、今度は打楽器に加わらないの部分(Adagio)。ここでは二人の音程に巧まざる和音が生じ、ぼんやりと心地よい響きになりまして、メロディも幾分叙情的に流れる。
アタッカでに入ると、今度は伏鉦(金属製のごく小さなドラが伏せてあって、それを同じ材質のハンマーで叩く)による不規則な打撃が加わる(Allegro)。最後に巨大なクライマックスが形成されるわけでもなく、急緩急のさっぱりした起伏を描いて、序奏と同じ後奏により幕。

正味20分、集中して音楽に耳を傾けた。
こうした要素だけを抽出して再構成した現代音楽もきっとあることでしょうが、原典の「ライヴ」に接するのは(格別の事情がなければ)一生のうちでもそれほど機会があるわけではないので、面白いって書いたら怒られそうですが、いい経験。
by Sonnenfleck | 2008-07-11 06:23 | 日記
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