LFJの中で、自分が聴けなかったコンサートをこのように体験するのは不思議な気分。開催中は「裏番組」のことを考えると悔しいのでそのへんの思考を頭から追っ払っているから、唐突に「裏番組見られます」ということになると変な感じッス。
【2008年5月5日 東京国際フォーラム ホールC】 (2008年8月15日/NHK教育) 【444 or 446】 ●ドイツ舞曲 D820(ウェーベルン編曲版) ⇒クリスティアン・ツァハリアス/ローザンヌ室内管弦楽団 音程も縦線も微妙なアンサンブルの肌荒れがどうしようもなく気になるんですが、たぶん実際にホールCで聴いたらこんなことはないと思う。 LFJはプラモだったんだな。演奏に辿りつくまでのパーツが普通のコンサートよりずっと多くて、しかもそれを自分のセンスで組み上げていくことになっているわけです。このようにNHKがあつらえた完成品だけを聴くのが微妙にサムイのはそのせいだろうし(自分で組んだ完成品には愛着が湧く←あれ?無意識のうちに評価を底上げしてるのか?^^;;;)、第一その出来をそのまま評価のまな板に乗っけざるを得ない。。 【448】 ●ミサ曲第5番変イ長調 D678 →ユッタ・べーネルト(S)、マルグリート・ファン・ライゼン(MS)、 トマス・ウォーカー(T)、デイヴィッド・ウィルソン・ジョンソン(Bs) カペラ・アムステルダム ⇒ダニエル・ロイス/ヴュルテンベルク室内管弦楽団 こちらは逆に、完成品の力強さによって多少のアラなんか吹き飛ぶ。 ロイス+カペアムのコンビが聴けたのは(広くはなく残響もない)ホールB5での合唱曲プロ、一方でミサ曲は時間の都合によりコルボ+ローザンヌの変ホ長調を選んでいたので、変イ長調が聴けたのは素直に嬉しいであります。 ロイスの曲作りはいかにも気取らずはきはきとしたピリオド風味で、シューベルトの「痛ましさ」にはあえて触れなかった様子。触れたが最後、どこまで行ってもきりがない深淵ですからね。いや、物凄くオンマイクな録音コンディションによってそのように聴こえているのかもしれないけど、シューベルトの愛らしさがストレートに提供されたのでした。 【447】 ●《ロザムンデ》 D797~ロマンス〈満月は輝き〉 ●同~〈狩人の合唱〉 →林美智子(MS) 清水敬一/晋友会合唱団 ⇒ペーテル・チャバ/フランス国立ロアール管弦楽団 【445】 ●《ズライカ》1 D720 ●《ズライカ》2 D717 ●《愛らしい星》 D861 ●《夜と夢》 D827 ●《若い尼》 D828 ●《きみはわがいこい》 D776 ●《さすらい人の夜の歌》 D768 ●《ミューズの子》 D764 ●《トゥーレの王》 D367 ●《糸を紡ぐグレートヒェン》 D118 ●《ます》 D550 ●《アヴェ・マリア》 D839 ⇒バーバラ・ヘンドリックス(S)+ルーヴェ・デルヴィンイェル(Pf) 先行予約でも瞬殺だったヘンドリックス。 生え際に白いものが混じっていたり、強靭な声に翳りがあったり、なるほど少しお年を召されたなあという感じではあります。でも吐息ベースによる収め方がますますセクシーになっているのがそれ以上に印象的で、《夜と夢》、そして《トゥーレの王》はもう絶品中の絶品であります。やっぱりいいなあ…。生で聴いてみたかったなあ…。 + + + マルタンは意外と小さな人。マンゴーヴァは意外と大きな人。覚えた。
by Sonnenfleck
| 2008-08-17 08:33
| on the air
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