on the air:名曲のたのしみっ。吉田秀和。

c0060659_5562621.jpg「今日は試聴室っ。」 鎌倉の蝉の声が後景に広がっている。

【2008年9月27日(土) 21:00~22:00(NHK-FM)】
<私の試聴室>
●ガーシュウィン:《ラプソディ・イン・ブルー》*
●同:《パリのアメリカ人》
→パスカル・ロジェ(Pf *)
⇒ベルトラン・ド・ビリー/ウィーン放送交響楽団
(OEHMS/OC623)
●ラヴェル:《亡き王女のためのパヴァーヌ》、《水の戯れ》、
        ソナチネ~第2楽章
⇒アレクサンドル・タロー(Pf)
(harmonia mundi/KKCC501-2)

「今のは、An American in Paris。」
このアーティキュレーションの自然なダンディさ、および、頻出する鼻濁音の美しさは筆舌に尽くしがたい。今、吉田先生は《名曲のたのしみ》にプーランクを招いているところなんだけども、この日の「試聴室」はガーシュウィンとラヴェルの幸福な関係について。

ビリー+ロジェ+ウィーン放送響のガーシュウィンはアタックがきつくて音もギラギラし、いかにも表現主義的な感じで好みではありませんでしたが、続いてタロー兄さんのラヴェルが選ばれたところでガッツポーズ。
ずいぶん堂々とした体躯の《パヴァーヌ》はきっと微妙な皮肉が効いているせいだろうし、逆にソナティネの傷つきやすい風情も納得の品質。

「そいじゃ来週また。さよなら。」
先生さようなら。来週もラジオの前で待ってます。
これ以外に、95歳のパーソナリティが毎週喋る番組がこの世界にあるんだろうか。
『永遠の故郷―夜』買わないとな。
by Sonnenfleck | 2008-09-29 05:58 | on the air
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