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カテゴリ:広大な海( 63 )

תהילים脳電



Steve Reich TEHILLIMをVocaloidに歌ってもらいました(PART1&2)

これまでできるかぎり追跡してきた、ボーカロイドによるミニマルミュージック・カバーのなかで、これは最大最強の成功作かもしれない。この音源がiTunesストアで売られてたら、僕はフツーに買うだろう。こんな美的状況が生まれてくる豊饒さに、日本の電脳の底力を感じる。
by Sonnenfleck | 2012-09-04 20:38 | 広大な海

「​ニコニコ現代音楽 #3」双子座三重奏団ライヴ@ニコニコ生放送(6/27)

c0060659_2124329.jpg【2012年6月27日(水) 19:00~】
●中川俊郎:双子座三重奏団のテーマ
●松平頼暁:《Why not?》*
●伊左治直:《竜の湯温泉郷への追憶》
●オズボーン:《フラミンゴタイムライン》(Tpソロ)
●中川俊郎:《アフリカの花嫁》(Tp+Pf連弾)
●カーゲル:《ヒポクラテスの誓い》(3手Pf)
●シェーンベルク/双子座三重奏団:《分かれ道》
●モーツァルト/双子座三重奏団:カノン《僕のお尻をなめて下さい》K559
●松平敬: 双子座三重奏曲
●シュヴィッターズ:《Ursonate》より 第1楽章(Voソロ)
●中川俊郎:間奏曲(Pfソロ)
●M.カーゲル:《オールド/ニュー》(Tpソロ)
●M.カーゲル:《Rrrrrrr...》
●C.ウォルフ:《GRETE》より
●中川俊郎:《ベルジュレット》
 ○中川俊郎:双子座三重奏団のテーマ*

⇒双子座三重奏団
  曽我部清典(Tp)
  中川俊郎(Pf)
  松平敬(Vo)
→桑原ゆう(MC、パフォーマンス*)
(2012年6月30日/タイムシフト視聴)


ふと気が向いたので、ニコニコポイントを購入して視聴した。

+ + +

まるでNHK教育テレビの幼児向け番組のテーマ曲のようであり、たくさん流れた「帰るわwwww」などといったコメントから判断するに、ここで一気に視聴者を減らした「双子座三重奏団のテーマ」。一周回ってカッコ悪いってどーなのさ。

幸いにして松平頼暁の《Why not?》はけっこう楽しい。
無作為に切られたトランプをめくり、4つのマークと13までの数字に応じて、4名が演奏行為をコラージュする作品。
旧約聖書朗読、ショスタコーヴィチ、リコーダー、手拍子、モンテヴェルディ、室生犀星『蜜のあはれ』朗読、ショパン、電子ノイズ、ビゼー、大きな栗の木の下で、ボイスパーカッション、マーラー、犬の鳴き真似、武満、ホーミー、などが滅茶苦茶に混じり合うカオスは、しかし意外になじみ深い。これは僕たちの「街」じゃないかい。変な詩情がある。

架空の温泉郷を設定し「温泉らしい音響と感興」で音楽を創った、伊左治直《竜の湯温泉郷への追憶》。
ピアノ筐体内に向かって歌ったりトランペットを吹き入れたりしてお風呂場の音響を模したり、そこらへんのちゃぶ台を叩いているような鼓の響きが加わったり、いろいろな行為が実践される。アイディア倒れに終わらないのは、温泉らしさの周辺にある日本文化のエッセンスがよく移植されているからかな。

中川氏の自作自演、生放送前日に仕上がったという「間奏曲」は、ドビュッシーの初期作品みたいな果物的ロマンティシズムが、かえって怪しい。気持ちが悪い。

そしてカーゲルの《Rrrrrrr...》が熱演。いろいろな編成のために作曲された小品集である《Rrrrrrr...》から、ヴォーカルが入るものが抜粋されました。特にSL走行音のテープによって伴奏される最後のピースは駘蕩とした雰囲気で、幼いカーゲルが捉えたブエノスアイレスの《パシフィック231》のようでもあった。

+ + +

僕は偶然、松平敬氏のブログ「KLANG weblog」でこの生放送を知ったんだけど、もっと各所で宣伝されればよかったのにな。

たとえばコンサート会場で配られるチラシの束にこのニコ生のチラシが潜り込んでいても、いいと思う。この内容に500円を支払うことについて僕は全然やぶさかでないし、現代音楽のコンサートに詰めかけている特定の聴衆層だって、そう感じる人が多いんではないだろうか。ただし、お金を取ることを当然と彼らが認識しているならば、バラエティ番組風の笑い声SEなんかはたいへんお寒いからやめてほしいし、奏者の駄弁りも刈り込んで、全般にグダグダ感をなくすべきと思う(楽壇のコメディ感覚って、いったいいつになったら改善されるもんなのかねえ)

なお、MCの桑原さんは藝大院卒作曲家かつ読者モデルという凄いキャラクタ。
by Sonnenfleck | 2012-07-13 21:28 | 広大な海

宿命的に巡り会うボーカロイドとシュニトケ

ボーカロイドを駆使したニコニコ動画のクラシック音楽シーンは面白いのが平気で転がってるので、まったく油断も隙もない。


何重にも美的に面白くて悶絶しちゃうよ。
・シュニトケのヴァイオリン・ソナタ第1番(1963)を
・ボーカロイド(「巡音ルカ」(2009))に歌わせて
・1分30秒過ぎにたいへん印象深くBACH主題(1740s)が出てきて
・かつ8bit風デチューン(1980s)を華麗に施して
・背景映像は奇しくもロトチェンコ風(1920s)
この作者さんは、アダムズの《中国の門》をアンビエント風に仕立て直したり、プーランクの《フランス組曲》リゲティの木管五重奏バガテルを8bitデチューンしたり、僕の好みの真ん中にぶち当たるので困っちゃいます。
by Sonnenfleck | 2012-06-28 22:29 | 広大な海

Hvor ligger Københavns Hovedbanegård?


↑Flash mob in the Copenhagen Metro. Copenhagen Phil playing Peer Gynt.

とてもすてき。みんなの表情が良くって、何度も見返しちゃう。
もう1パターンあるので(そっちも好きだ)オケの公式サイトへどうぞ。

by Sonnenfleck | 2012-05-13 18:37 | 広大な海

リリカルテクノマシン

プロコ第5交響曲の最終楽章の、テクノアレンジ(初音ミク入り)を発見した。しかもちゃんと全曲。予想をはるかに上回る「しっくり」感にぎょっとしています。

機械的残酷と抒情の分裂というプロコフィエフの本質、その一部をこのクリップは確実に捉えている(ミクが何を歌っているか聴き取れないのも、フトゥリズムって感じでいーぜ)。プロコフィエフが1891年のロシア帝国ではなく1991年の日本国に生まれていたら、初音ミクを自在に操るニコ動の人気Pになっていたかもしれない。


これを聴きながら高速をすっ飛ばしたいが、確実に事故りそう。
この作者さんはほかに、第6交響曲第1楽章のテクノアレンジや、スキタイ組曲のプログレアレンジなどもUPしているが、いずれも素敵です。
by Sonnenfleck | 2012-02-07 22:51 | 広大な海

Hatsune Mick Counterpoint



中秋の名月である。

by Sonnenfleck | 2011-09-12 21:46 | 広大な海

表現主義とミクラシックの甘い関係(続報)

ついに第1部が完成したみたいなので、ご紹介。

◆初音ミクにシェーンベルク「月に憑かれたピエロ」を歌わせてみた#05
→第5曲《ショパンのワルツ》


◆初音ミクにシェーンベルク「月に憑かれたピエロ」を歌わせてみた#06
→第6曲《聖女》


◆初音ミクにシェーンベルク「月に憑かれたピエロ」を歌わせてみた#07
→第7曲《病める月》



第6曲の完成度が高い。壮絶に美的。第7曲は(お約束ですが)楽しいです。

[関連リンク]
表現主義とミクラシックの甘い関係(第1~4曲)
by Sonnenfleck | 2011-02-26 11:04 | 広大な海

時に、西暦1889年。

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2/8のGoogle先生はジュール・ヴェルヌお誕生日仕様であった。浮上も潜航も自由自在。これまでのお遊びの中でもいっとう好きです。
(万能戦艦Ν-ノーチラス号を思い出したひと向けリンク→
by Sonnenfleck | 2011-02-23 22:53 | 広大な海

表現主義とミクラシックの甘い関係

久しぶりにニコニコ動画に潜ってみたら、途轍もないシリーズが始まってて注目せざるを得ない。楽器としての初音ミクは、まことに異様な存在感を持っている。オタのおもちゃというレベルをはるかに超えているのよ。

◆初音ミクにシェーンベルク「月に憑かれたピエロ」を歌わせてみた。
→第1曲《月に酔う》


◆初音ミクにシェーンベルク「月に憑かれたピエロ」を歌わせてみた#02
→第2曲《コロンビーナ》


◆初音ミクにシェーンベルク「月に憑かれたピエロ」を歌わせてみた#03
→第3曲《伊達男》


◆初音ミクにシェーンベルク「月に憑かれたピエロ」を歌わせてみた#04
→第4曲《蒼ざめた洗濯女》


+ + +

もともと萌えボイスは表現主義に合うなあと思っていたが(現にシュプレッヒシュティンメでもそういう声質のひとはいるしね)、そこへロボっぽさも加わるとかなりの感性論的威力を持つ。

今年の「あいちトリエンナーレ」で、平田オリザがロボットを出演させた演劇をやってましたよね。それに倣って、音源は初音ミクのシュプレッヒシュティンメ、歌手は株式会社ココロの「アクトロイドF」、アンサンブル・ノマドか東京シンフォニエッタの伴奏で、ピエロ・リュネールの新しいかたち。どっすかどっすか。
by Sonnenfleck | 2010-12-22 23:27 | 広大な海

…ったー

「なんたら診断」系もtwitterに移行しつつある。遊びに行ってみた。

+ + +

常任指揮者になったー
Sonnenfleckは『ダニエル・ハーディングの弟子になり、バイエルン放送交響楽団 』の常任指揮者になります。
今日、マジでありえすぎる栄達の道。つまんない人生だ(笑)

あなたの行くべき場所ったー
Sonnenfleckの大切なモノを得られる場所は『N22 45 E66 41 』です。
しかし行くべき場所はパキスタン沖のアラビア海。海賊指揮者にオレはなる。名刺代わりにきっとシェエラザード。
by Sonnenfleck | 2010-09-05 18:27 | 広大な海