カテゴリ:日記( 357 )

華氏140度:25

いずれ感想文を書きたいと考えているが、ようやく文庫化されたジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』が猛烈に面白い。ビバ文庫化。高校生のときに本書に出会っていたら、植物学者や言語学者を目指してたかもしれない。ほんのところどころに点在する上品なジョークも好い。
自分には好奇心があると少しでも思っていて、かつ日本語がそれほど不自由でない人間はすべからく読むべき。あなたの好奇心の飢えを、危ないクスリのように素早く確実に満たすはず。
by Sonnenfleck | 2012-03-22 08:32 | 日記

日本海のこと

明日は朝から所用で名古屋に出かけるので、今日は仕事を早めに切り上げて帰宅。NKHニュース9で、寝台特急「日本海」引退のニュースを知った。

鷹ノ巣駅からの中継で郷里の言葉を聴き、黒いゴム長を履いて寒さに顔を赤くした親爺の姿、そしてまたホームを滑り出ていく「日本海」のテールランプを見て、胸が張り裂けるような思いに駆られる。

―楽しいことなど何もなかった僕の高校生活のなかで、唯一と言ってもよいカラフルな思い出が、京都大阪奈良への修学旅行である。
この旅行の帰り、僕たちは「日本海」に揺られて秋田に帰った。

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今年の3月11日、僕はすみだトリフォニーホールで、オーケストラ・ダスビダーニャの定期演奏会に臨んだ。
前半に演奏された伊福部昭の〈佞武多〉も、メインプログラム《レニングラード》の直前に設けられた14時46分の黙祷も。その第3楽章も。
「日本海」の引退を告げるニュースも。

同じように、これまでに感じたことのないほど酷い、酷い無力感と強い悲しみを僕に与える。僕は、僕の東北のために何をしたらいい。
by Sonnenfleck | 2012-03-16 22:15 | 日記

グスタフ・レオンハルトの死/永訣の朝

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出張先でレオンハルトの訃報を知ることになった。
ああ。
昨年12月の演奏活動引退の報せに接し、文章を書こうとしても思うように書けないでいたところへこの訃報であった。彼は死期を悟っていたのかも知れない。

およそバロクーのなかでレオンハルトに導かれなかった者がいるだろうか(硬質なスタイルはときに反発をも呼んだが、それはただ、父親的存在への反感だったのではなかったか)。偉大な藝術家を僕らは永遠に喪った。

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2004年にソロチェンバロを、2011年にオルガンを、それぞれ一度だけ聴くことができたのは僕の大切な経験だ。特に、明治学院大学チャペルのオルガンを弾くレオンハルトの姿と、形づくられてゆく音楽の強度、空気の震動や湿度を忘れることはないだろう。

叶わなかったこともある。一度でよいから、レオンハルトが通奏低音を弾くアンサンブルを生で聴いてみたかったんだ。
彼がブリュッヘンやビルスマと録れたテレマンのトリオ・ソナタを、今ホテルの部屋でぼんやり聴いている。そろそろ支度をしなきゃいけないけれど。iPodに詰めた僕の夢だった。

R.I.P.
by Sonnenfleck | 2012-01-18 07:14 | 日記

寝正月アカデミー賞大賞受賞記念。

これまででもっともよく寝たお正月となった。寝過ぎて腰も背中も痛い。そして発熱は治まったものの、徳永英明ボイス→いかりや長介ボイスにランクアップ。

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c0060659_2182386.jpgニューイヤーコンサートすら見ていなかったので、クラ系なことがしたいようと思い、超久々に『レコード芸術』1月号を購入してみたよ。

表紙は誰ですか。ジンマンですか。ブラームスとシューベルトに関するインタビューが面白かったなあ。こういうのはネット上には転がってない情報なんだよなあ。

宇野功芳によるシャイーのベト全評が凄いと一部で評判になっていたけど、彼の書き方のスタイルの善いところがはっきり出ていた。すなわち、たとえ全体が悪くても、彼が好いと判断した部分はちゃんと切り離して評価するという点(第5には推薦印が!)。彼のこういうところはさっぱりしていて好きなんです。

それにしてもF田某の文章は相変わらず。マス目を演奏者の名前で埋める悪癖は全然変わっていない。一度、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ/ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団のレビューを書かせてみたい。
あれは読者に「あれくらいならオレでも書ける」と思わせて「どれどれ、今月号はどれだけしょうもないかのう」と毎号買わせ続けるために、編集部が組んだスクリプトなんじゃないかという気さえしてくるね。

「海外盤REVIEW」が数年前に比べて拡充、しかも「月評」の直後に配置されていた。久々にじっくり読んでみると、もちろん内容の出来不出来にばらつきはあるけれど、ネット上の優れたレヴューのプロ版、という感じでポジティヴな既視感。これが安定的に読めるならまた購読してもいいかなあ。

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吉田秀和「之を楽しむ者に如かず」。
何しろ私はこのごろ気分が晴れない日がよくあるので、音楽をきいてもせっかく音楽そのものから楽しい便りのようなものが発信されてきても、私の胸のどこかにつかえてしまって、ちゃんと届かない思いをすることが多いのだが、グリュミオーとハスキルのような人たちが《春のソナタ》をやさしくなだらかに歌ってくれると、「もう少し辛抱したら、また、いいこともあるよ」と慰めてくれるような気分になる。
この一節を読んで本当に愕然としてしまった。なんと軽やかで重い文章だろう。98歳のペン先から―。どうかこれからもお元気で。
by Sonnenfleck | 2012-01-04 21:57 | 日記

アヴローラ/人類の夜明け/謹賀新年

皆さま、明けましておめでとうございます。旧年中は拙ブログにお付き合いくださり、まことにありがとうございました。本年もよろしくお願いいたします。

…とまあ普通にご挨拶したものの、実は大みそかから熱を出して臥せっております(この文章も布団の中でぽちぽち携帯を打って書いてる)。こんな年もあろう。。

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今年は北日本の日本海側としては珍しく、初日の出を拝むことができたのであった。今日一日はそれでよいものとする。
by Sonnenfleck | 2012-01-01 19:14 | 日記

華氏140度:24

毎朝必ず電車で会うおっさんリーマンが、ロレンツォ・デ・メディチそっくりで可笑しい。
by Sonnenfleck | 2011-12-21 19:21 | 日記

華氏140度:22

東京スカイツリー公式キャラクター・同胞ちゃん
by Sonnenfleck | 2011-11-18 08:13 | 日記

うらにほんじんのさけび、と雑談

寒くなると気分も落ちこむ!「季節性うつ」にご用心(web R25 11月6日(日)7時15分配信)
では、冬季うつを防ぐためにはいったいどうしたらいいの?

「うつ病の治療法のひとつに日光に近い光を一定時間浴びる“高照度光療法”というものがあります。人の体は日に当たることで体内時計を調節しているので、意図的に光を浴びて体内バランスを整えるのが目的です。なので、手っ取り早く冬季うつを予防するなら、夜は早く寝て朝一番にカーテンを開け太陽を浴びること。うつ病予防にはホルモン分泌や体内のリズムを整えることが何よりも大切です」
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あさいちばんにカーテンをあけるとたいようがでているのがあたりまえだとおもうなよおもてにほんじんめ!!!うらにほんじんはこれできずつくのだぞ!!!

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12日はサンクトペテルブルク・フィル、13日はアリーナ・イブラギモヴァ、どちらも心が満たされる素晴らしい演奏だったですが、例年どおり本業が徐々に忙しくなり始める時期ゆえ、感想文を書く時間がなかなか取れなそうだわ。
by Sonnenfleck | 2011-11-14 23:25 | 日記

続「ある日、私は蝶になった夢を見た」

c0060659_12381842.jpg【アトラス/SLPS91029】
◆《女神異聞録ペルソナ》
(プラットフォーム:PS、発売:1996/9/20)





お。ゲームのちゃんとしたレヴューって初めてかも。

暇に飽かしてニコニコでプレイ動画を見てたら無性に懐かしくなって、Amazonマケプレで中古(完動美品が500円しない!)を買い求めてしまったのだった。それにしても、僕はいつ自分のディスクを無くしてしまったんだろう…。

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本作は、FC時代から続く伝統のダークRPG「女神転生」シリーズの外伝にして、PS初参入作品。
実は僕はメガテン本編をちゃんとプレイしたことがないモグリのメガテンファンなのだが(攻略本を読み込んでゲームの内容を空想するのが好きなタイプの少年でした)、この「ペルソナ」は古参のメガテンファンの評価も高いので、外伝とはいえ本編に似た雰囲気を持っているのだろう。

高校生たちの平凡でちょっとささくれ立った日常に大きな亀裂が入り、天使や悪魔が入り乱れての凄惨な争いに巻き込まれる、というジュブナイルの様式美に則りつつ、90年代末の爛熟した世相を感じさせるメタなギミックをたくさん備え、かつ、われわれ「ジェネレーションY」の不安定な気持ちをひとつの目に見えるかたちで表現してくれていたことへの不思議。そうしたことが綯い交ぜになって、「女神異聞録ペルソナ」はDQにもFFにもない独特の雰囲気を漂わせてるのよね。

発売当時中学生だった僕は、ゲーム中盤にある中ボスの居城であまりの面倒くささに途中でプレイを投げ出してしまい、何とも言えない心残りがあったんです。
本作は発売から十数年経っても評価が高く、2009年にはPSPに移植されたりしてる。僕みたいにクリアを諦めた向きがたぶん大勢いて、アトラスはそうした人々が懐かしがるのを上手く狙って再発売したんじゃないかと思う。でもやっぱり、もともとの据置型プラットフォームでやり直したいんだよねえ。

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ゲームの難易度は高い。
ゲーム中で課される選択肢をただの一度でも選び間違えると、救いのあるエンディングには二度と到達しない苛烈な設定。
フィールドやダンジョンでの会敵率は絶望的に高く、敵側の攻撃もしばしば痛烈であるため油断すればパーティはすぐに全滅する。唯一プレイヤーの助けとなる「ペルソナ」(召喚モンスターみたいなもんです)の合成には複雑なシステムが組まれ、パーティは簡単には強化されない。さらに戦闘シーンではグラフィックに凝りすぎたために多大の時間を要し、クリアまでの手間は尋常でない。こうした特徴は、人をして本作を「伝説のマゾゲー」と呼ばしむるに十分なんである。

しかし、プレイを開始しよう。あとサトミタダシ。
by Sonnenfleck | 2011-10-09 14:27 | 日記

戦闘的で官能的。

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ジョナサン・ノット/東響の《ダフニスとクロエ》が終わった。彼らはたいへん高いところを目指し、そこに到達していた。
by Sonnenfleck | 2011-10-07 21:47 | 日記