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年越しそばのBGM/よいお年を

「紅組有利ですが、いえいえまだわかりませんよっ?白組がきっと勝ちますから!」

うはー...そばつゆも凍てつく...
何日か前からNHKは紅白が変わったことをアピールする特番を組みまくって盛んにアピールを重ねていましたが、ああ、何が変わったというのだろう…。彼らが主張する「改善」の基本的な趣旨は「登場人物すげ替えました!」なので、うそ寒い感じは相変わらずです。一番まずいのは躍起になって全世代をターゲットにしようとしている点だと思うんだけどなあ。70年代ヒットメドレーとかにしても別にいいじゃないのー。

気を取り直して、ロジェヴェン/ソヴィエト国立文化省オケのショスタコ4番で年越し体勢に突入。来るべき記念年を寿ぐのでありますよ!モーツァルトなんかに負けられん!

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本年も当ブログにご愛顧いただきましてまことにありがとうございました。
皆さまにとって来年もよい年になりますように◎
by Sonnenfleck | 2005-12-31 23:14 | 日記

本日の雪はペザンテ

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予想以上に積もっててびびりました@実家
秋田市は沿岸の平野に位置しているため風が強いだけでもともとそんなに雪は積もらないんですが、今年はずいぶんひどい。しかも暮れにもかかわらず温泉やら脱線やら痛ましいニュースがいくつか重なってしまい、県内はなんとなく自粛ムード●

11月のエントリで書いたハンガリー四重奏団のバルトークですが、今度はB面の第6を集中的に聴いてます。やはりこの団体はなんというか非常に高密度でモダン。テクニックも十分にあるし、メストの主題もべたつかずに快適です。でもどこか音色が沈鬱で控えめなのは、演奏している曲のせいばかりではないような。

* * * * * *

いくつかのサイトでベルティーニ最後のマーラー9番のライヴCDが話題になっていますが、まだ怖くて品物を買ってすらいません。このまま買わないかもなあ。
さてベルティーニ・ファンの方に今年最後の大ニュース!Capriccioから「エディション・ガリー・ベルティーニ」が登場するみたいです。第一弾はいずれもケルン放送響との演奏で、
○モーツァルト:レクイエム
○モーツァルト:ミサ曲ハ短調
○モーツァルト:Vn協奏曲#5&Pf協奏曲#25
という夢のようなラインナップであります!(HMVのまとめサイトはこちら
ケルンのアーカイヴから出たんでしょうか、公式に録音がない古典派作品が発売されるのは願ってもない幸運です。あとは十八番のストラヴィンスキーやラヴェルなどもぜひ聴いてみたい!都響の定期を聴かれていた方ならわかってくれると思いますが、この人はあのマーラー全集だけで記憶されるにはあまりにももったいない指揮者ですよ。全部SACD Hybridで高価なんですけど、まずはとにかく、プロジェクト始動を祝って万歳三唱☆
by Sonnenfleck | 2005-12-30 21:02 | 日記

「どさ?」「えさ。」

今年もあと三日。
昨夜は東京文化会館でメシアンの《みどりごイエスに注ぐ20のまなざし》全曲の演奏があって、めちゃくちゃ気になっていたんですが、、いまいち体調が優れないのでパスしました。今年の12月は人並みに忙しくてほとんどコンサートホールに行けなかったのが残念。フルネの引退コンサート、は措いといて(^^;) 三鷹でやったエマールのリサイタル(ブーレーズの1番、およびアンコールの曲選びの秀逸さが話題になってましたね)とスクロヴァチェフスキの第九、あとはBCJのロ短調ミサとメサイアは聴いてみたかったなあ。

ということでこれから秋田の実家へ帰省します。今年は平年の比ではないほどの積雪と寒さに襲われているらしく(いなほの脱線には驚きました。あの強い列車が…)、新幹線が奇跡的に無事に動いているのには感謝。今回の旅のお供には、レオンハルトの《イギリス組曲》を帯同です。それでは!
by Sonnenfleck | 2005-12-29 10:39 | 日記

晴読雨読:ソロモン・ヴォルコフ『Shostakovich and Stalin』

c0060659_21345126.jpgVolkov, Solomon, Shostakovich and Stalin, Alfred A Knopf, New York, 2004.

2004年、ソロモン・ヴォルコフがついに「新作」を発表。邦訳が出るような気が全然しないので、先日amazonで英語版を買ってしまいました。(なんといかつい表紙だろう…)
『証言』を書くときにヴォルコフがショスタコに見せ、作曲家が署名したのは彼自身の発言に忠実な原稿数葉だけであって、ヴォルコフの創作はそうした「ニセ札束@新聞紙」方式の単純なカラクリに拠っている、というのがいまショスタコ研究者の中でもっとも説得力のある見解のようです。でしょうねえ。いかにもそれっぽい。

今回の新作は斜め読みした感じ「『証言』に文句あるんならどうぞ!反論したる!」というノリではなく、あくまで作曲家と独裁者の関係を軸に「1936-1953の伝記」を単純に構築してるだけみたいなので(驚くべきことにちゃんと脚注がある!)、逆にヴォルコフの立ち回りのうまさが感じられて面白い。もちろん研究者としてのヴォルコフを信用する理由はもはやどこにもないので、すばらしい創作センスによった「よみもの」として見るのが当然です。三が日はこれを読みつつ寝正月、だといいな。(*個人的にはムラデリが労働者たちの前で《偉大な友情》をピアノに編曲して演奏している写真に驚き。こんなのあったんだ。)
by Sonnenfleck | 2005-12-26 23:03 | 晴読雨読

糖蜜と嘘とクリスマス

c0060659_2241476.jpg全国的にクリスマスですが、重い荷物を抱えて帰宅です。咳。

洗濯ものを処理したり、たまっていた新聞を片付けたりしたのち、毎年この日にしか聴かないことにしているCDを取り出して、トレイへ。1961年、カラヤン/VPOがレオンタイン・プライスと組んでDECCAに録音したクリスマス・アルバムです。

このCDには《清しこの夜》だの《荒野の果てに》だの、代表的なクリスマス・ソングがごく素っ気なく収められているわけですが、プライスのきわめて明快で強靭な声と、カラヤン/VPOの官能的な伴奏が反発し合いつつもよく互いを引き立てていて、そこらのさもないような編集盤とはまったく別格の出来。特にシューベルトの《アヴェ・マリア》ではVPOが背筋が寒くなるような美音を垂れ流していて、幸せな気分になります。

このジャケット、オリジナルなのかな…樅の木の前に集った善男善女(まさに!)が、完成されたマネキンのような笑顔で合唱している。。絶対にありえない光景になんだかものすごく切なく和むのは、悪趣味でしょうか。ちなみにこのジャケットはキングがDECCAの音源を売っていたころのもので、ユニバーサルが出している現行盤はきわめて安っぽいデザインの別ジャケットに差し替えられてしまってて興ざめです。
by Sonnenfleck | 2005-12-25 23:15 | パンケーキ(20)

色悪ルードウィヒ・B

c0060659_1444230.jpgどうしてもどうしても聴きたくてCDを買うというのはいつ以来だろう。アントニーニ/イル・ジャルディーノ・アルモニコのザラザラしたヴィヴァルディが好きな僕としては、アントニーニがバーゼル室内管を振ったこの新しい演奏(録音:2004-05)はどうしても聴き逃せないのであります。

結論から先に申し上げましょう。
ちょっとでも古楽味の効いた演奏が嫌いな方は、このCDはお聴きにならないほうが賢明です。初めて日本のカレーを食べるアイスランドの少年に、どこぞのチェーンの10倍カレーを振舞うようなもの。この演奏を聴いて「古楽系モダン」を嫌いにならないでほしいからです。
同じくモダンオケを振ったジンマンやノリントンがぎりぎりで踏みとどまった「悪趣味」の一線を、アントニーニは簡単に飛び越えてます。ツッパリだったころのアーノンクールみたいな...意図的な汚い響きをこれでもかと盛り込んで、冗談でないほどの強烈なアクセントを効かせて、、テンポの揺れがほとんどないのはアントニーニの趣味でしょうが、その点に関して、彼は第1の終楽章で実に気持ち悪いことをしているので笑ってしまいます。それに低音楽器をずいぶん増量しているらしく、同音連打の存在感がすごい。

何よりも書かねばならないのは、この録音の弦の音。すべての弦楽器にガット弦を張らせてバロックボウを使わせたみたいですが、このガサガサと荒れた音はまさに70年代古楽のテイスト。これを聴いて古楽器嫌いになったであろう人も多いはずの、あの音がしている!レコ芸で矢澤氏が書いていた「ヒストリカル古楽」という言葉を思い出します。古楽演奏史の中でさらに自己パロディをやってるんじゃないかというくらい…

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これから数日間東京を離れます。帰宅は日曜、でしょう。
by Sonnenfleck | 2005-12-22 15:13 | パンケーキ(19)

レコ芸を買う(スプラッタ)

c0060659_2014350.jpg時間が空いたので、まだ手に入れていなかった来年の手帳を探しに銀座の伊東屋へ行ってきました。
いままで無駄の多い手帳を使っていたので、新しく買ったのはMOLESKINEのWeekly Diary Pocket。9×14cmの真っ黒な外皮に、味も素っ気もない罫線とクラシックな段組。その他には本当に何も附いていない。ウェーベルンみたいな手帳ですが、日本メーカーの同系統の品と決定的に違うのは装丁が非常にしっかりしてて安っぽくないところですね。これから手になじんでいくんだろうなあと想像する、この毎年の楽しみ。

続いて山野楽器へ。
買い忘れていたジョヴァンニ・アントニーニ/バーゼル室内管のベト1&2(OEHMS CLASSICS)を発見、捕獲。「あの」イル・ジャルディーノ・アルモニコのリーダーが「まさかの」モダンオケ接近なので、おそらくとんでもないことになっていると思います。昨日FMでタイマー録音したサヴァリッシュ/ウィーン響のベト7ライヴの厚みと巨大さには少なからず驚きましたが(説得されてしまった感じ)、古楽好きとしては大注目の新録音。

ついでに『レコード芸術』1月号を購入です。毎年1月号に附いてくる「レコードイヤーブック」のためだけに12冊にいっぺん惰性で買っていますが、老人親睦会「月評」の浮き具合がますます甚だしくなっているのには笑わされます。藤田某センセはいいかげん字数稼ぎをお止しになったらいかが?たぶんばれてるよ?
宇野功芳の独自枠「志木折々」も相変わらず健在だったのですが、そこで一番ビックリしたのは、彼が「珍しくレコード店に出かけたら、輸入盤のコーナーにバルシャイ指揮のショスタコーヴィチの交響曲全集というアルバムを見つけ、すぐに買い求めた。(中略)悪かろうはずがない」と書いていたこと。...そうか...「交響曲」の月評子なのに...数年前あんなにも話題になった旧譜を把握してないんだね...ネットとレコ芸の温度差をビリビリ感じます。
あと、「それにしてもなんと凄まじい音楽をショスタコーヴィチは書いたことだろうか。ピッコロが絶叫し、ティンパニが恐怖を伝える。これは怒りなのか、怯えなのか。彼のハラワタは裂けて体外に飛び出している」の記述。

コーヒー吹きました。精神的ブラクラだ。しかも自動詞。
by Sonnenfleck | 2005-12-21 20:06 | 日記

来年は生誕100年のショスタコイヤーですよ。

c0060659_23305867.jpg「モーツァルトを聴かせて発酵させた納豆です!」とかいう愚劣なコメントは来るべきメモリアルイヤーに譲るとして、モーツァルトがあまり得意でない僕としても書いておかねばならんと思ったのが、ブリュッヘン/ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンによる《グラン・パルティータ》であります。

この作品の第3楽章アダージョは、映画「アマデウス」でサリエリ(今はやりの記号に変換するとツンデレか...)がモーツァルトの天賦の才能を確信してしまう場面できわめて効果的に使われました。多くの観覧者を涙させたであろうこの楽章は、何も狙っていないところが魅力的。手兵の18世紀オケだと響きが太くなりがち(Fg&Hr偏重?)なブリュッヘンもここではやりすぎを控えて、夢のあわいのようにぼんやりした浮遊感をつくります。手回しオルガン風の幼稚なリズムも、普段のブリュッヘンらしからぬもやもや感があってなんだかかわいらしい。(*こういう古典派の組曲にアルマンドやクーラントが残らなかった理由を調べてみたら面白そうです。)
カップリングの交響曲第25番は18世紀オケとの録音がないレア曲です。ぜひ。
by Sonnenfleck | 2005-12-20 00:16 | パンケーキ(18)

こぞことし

最近更新のタイミングがめちゃくちゃですよね。。書きたいことはたまってるんですが、本業多忙につき年明けまではたぶんこんな感じです(-_-メ)
僕は今まで日記をつけるという習慣を一切持たなかった。ところが2005年はたくさんの出来事がブログの中に等距離に並列されているので、こうして今読み返してみるとなんだかすごく変な気分になります。おそらく今年はもう演奏会に足を運ぶことができないので、悔し紛れに2005年の演奏会を振り返ってベストテン式のランキングにしてみました。

10位■スクロヴァチェフスキ/読響のショスタコ(4月)
→仕掛けの王様によるショスタコ5番。王様は王道の曲でこそ手腕を発揮する。

9位■シュトックハウゼン来日公演(6月*「東京の夏」)

8位■鈴木秀美のバッハ無伴奏ツィクルス(9月)
→舞曲が生きている稀有の体験。「まるで一本のチェロではないかのような」という枕詞ではなく、「一本のチェロにしかできない」語りの芸術にKO。

7位■ポリーニ・プロジェクト(11月)
→良くも悪くも考えさせる。古典として成功しているゲンダイオンガクの楽しい集まりだが、今になってみると意外にベルクが印象に残る。

6位■鈴木秀美/OLCのCPEバッハ(10月)

5位■マルコン/ヴェニス・バロック・オーケストラの《アンドロメダ・リベラータ》(9月)

4位■BCJ+二期会の《ジューリオ・チェーザレ》(10月)
→演奏中の地震や狙いすぎの演出など趣深いけれど、やはりピットに入ったBCJの底力に感嘆。バロックオペラのシリーズ化を切に望むものであります。

3位■ブリュッヘン/新日本フィルのシューマン(2月)
→本当に18世紀オケの音がしていました。今はノリントンのようにモダンオケを古楽らしく操る達人が人気だけど、ブリュッヘン独特のバタ臭さを日本のオケで体験できたのは幸せ。

2位■コンチェルト・ケルン ベートーヴェンのミサ・ソレムニス(5月*「ラフォルジュルネ」)
→ラフォルジュルネのお祭りテンションを差し引いてもなお心に残る。あまりにもすばらしかったので2回も聴きに行った演奏です。一線級の古楽オケの大規模公演をこうして聴くことができたのも「熱狂の日」のおかげ。来年は予定調和的にモーツァルトですが、今から楽しみであります。

1位■モスクワ室内歌劇場 ショスタコーヴィチ《鼻》(7月)
→ダントツの1位!ロシア・アヴァンギャルドの最高傑作を、ポクロフスキーの伝説的演出で観ることができたのは本当に感激でした。。またいつか観られるといいな。

以下選外ながら印象に残ったもの。
○アンサンブル・ゼフィロのモーツァルト《グラン・パルティータ》(1月)
○新国立劇場の《ホフマン物語》再演(11月)
○井上道義/読響のスクリャービン《プロメテウス》(7月)
○エッシェンバッハ/フィラデルフィア管のチャイ5(5月)

こうして眺めてみると、今年は音楽嗜好における古楽/モダンの二極化がさらに進んでいてわれながらショックです(笑) レコード屋に行っても、気がつくとラモーとナンカロウを持ってレジに並んでる、みたいな感じのことがよくありました。来年はどうなっていくのか。とりあえず新年聴き始めが、大野/新日本フィルのショスタコ4番(萌え曲)と、新国立劇場のヘンデル《セルセ》であることは確定しています!
by Sonnenfleck | 2005-12-18 21:49 | 演奏会聴き語り

自由が丘 MONSOON CAFE

東急東横線の自由が丘にはたびたび出没しておりますが(カフェ・アンセーニュ・ダングル)、今日は駅正面口徒歩5分のMONSOON CAFEへ。
実に小ぎれいなアジアン・ダイニングで、独立店かと思いきや…実は「権八」や「LA BOHEME」を展開するGLOBAL-DINING社の傘下にあるグループ店らしく、自由が丘のほかにも銀座や渋谷に店舗を持っているようです。なるほどこのレディメイド感にも納得。

メニューにはベトナム、タイ、中国・台湾系の「メジャーな」料理がうまく並んでいて、こちらのイメージを裏切らないことによって想像力を白痴化しつつ、非常に抜かりない感じ。
生春巻、トム・ヤム・クン、小龍包など、、リーズナブルな値段のわりにどれも丸っこく洗練された味で、レストランのショーケースに並ぶ蝋細工のように、あるいはディズニーランドの中の「夢のレストラン」のように、なんともまあよくできすぎている。これに文句を垂れるのはただのヘソマガリ…でしょうかねえ。店員氏まで脂身の抜けた爽快な笑顔で見送ってくれます。

これもまた、自由が丘らしさのひとつ。か。
by Sonnenfleck | 2005-12-16 23:58 | 日記