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バッハ、雑煮、エレーヌ・シュミット。

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当方の実家の雑煮はかなりシンプルなほうなのではないかと思います。脂肪を持ったものを一切入れない昆布出汁ベースのすまし汁で、具もネギにマイタケ、ゴボウに大根おろしだけ。餅は焼いた角餅。以上。
子どもの頃は黒々とした外見も相俟って実につまらない食い物だと思っていましたが、いつの間にかその華やかな風味を好むようになっていました。さしずめ昆布とマイタケとゴボウのフーガといったところ。

エレーヌ・シュミットによるバッハの無伴奏も、最初に聴いたときに印象が悪かったのでしばらく放ってあったのです。
彼女の演奏は、ハイフェッツやフランチェスカッティやガッティのような均質な美音を重視する自分の好みから大きく外れる。むしろ大昔に聴いたシゲティの録音を思い起こさせる峻厳な音色でもって、鑿で時間の木を削り落としていく厳しいバッハなんですな(これがAlphaから出てるのが面白い)。

もったいないからiPodに落とし込んで、初めはとにかく無理矢理聴きます。何度も繰り返し聴いて、一見すると荒々しいアーティキュレーションに彩られているこの演奏が、実は余分なものを一切入れないようにしてストイックに構築された完全な造形物なのだということに気がつくまで、それほど時間はかかりませんでした。
そのストイックさは第2パルティータでもっとも顕著であり、シャコンヌに至るまでの舞曲(サラバンドが壮絶!)は、墨の濃淡と筆圧の高い強靭なフォルムで造形された厳格な演奏に仕上がっております。ううむ。

+ + +

今年はこれが聴き納め。ランキングのディスク編はやっぱり間に合わなかったので、来年早々にこっそり提出致そうと思います。
テキトーな文章に一年間お付き合いいただきました皆さま、本当にありがとうございました。恐らくこの先もずっとこのままですが、何とぞご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。よいお年をお迎えください。
by Sonnenfleck | 2008-12-31 16:18 | パンケーキ(18)

藝術と芸能の間

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実家に帰省する新幹線が遅れに遅れてひどい目に遭いましたが、幸い東京駅で買ったレコ芸に暇を救われたのでした。レコ芸は一年に一回、ほとんどおまじないのような気持ちで新年号だけ買い求めるというのがここ数年のしきたりになっています。

しかし紙面を眺めてみると、去年とは少し印象が違う。。
まず、レコードアカデミー賞の選考過程や月評、名盤鑑定団なんか、発言内容も何もかも老人会の寄り合いにしか見えない、っていうのは例年どおり(大変失礼ながら、レコアカ審査員集合写真には毎回息を呑みます)。
この先生たちは、ガーディナーがブラームスを出したり、ミンコフスキがワルシャワで面白いことをしてたり、ブリュッヘンがとんでもないべートーヴェンをやっていたり、タロー兄さんがフランス音楽をとろけさせていたり、若くて鋭いカルテットや指揮者が続々と台頭していたりすることを知っているのだろうか?あるいは知っていたとして、それに反応するようなアンテナを錆び付かせずにいるのだろうか?それとも、フルトヴェングラーの至高の名盤をお墓に持っていくことで頭がいっぱいなんだろうか?

一方で、興味を持って読むことができる記事が以前に比べて増えているような気がするのです。これは今年新しく受けた印象。
海外盤試聴記は書き手も少し増えて存在感をさらに増しているし、いくつかの連載はさらにクラヲタ度を上げている。アリアCDの広告が登場しているのは驚いたし、iioさんの記事もレコ芸の中に見るととても新鮮。

レコ芸も、変わろうとしている。間違いなく。
ブログ界隈で手に入らない情報がまだまだレコ芸には多く残ってるし、そうした情報が「老人会会報」の隙間にもっと増えてきたら、また昔のように購読してもいいと思うのです。個人的には、一回りして今そういう地点に立っている。
by Sonnenfleck | 2008-12-30 17:18 | 日記

ハーディング/新日フィル クリスマス特別演奏会@東京芸術劇場

【2008年12月27日(土)14:00~ 東京芸術劇場】
●ドヴォルザーク:序曲《謝肉祭》 op.92
●エルガー:《愛の挨拶》 op.12
●ヴェルディ:《運命の力》序曲
●ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第7番ハ短調 op.72-7
●同:交響曲第9番ホ短調 op.95 《新世界より》
⇒ダニエル・ハーディング/新日本フィルハーモニー交響楽団


今年のランキングはもう締めちゃったんですが、体調がよくなったので出かけてきました。
初の生ハーディングということで、、やっぱり生で聴いてみないとわからないことが多い。

◆スタイリッシュで、
聞き及んでいたとおり細くて小さい体型ながら、フィジカルな動きをそのまま細かなアーティキュレーションに反映させてしまう手腕。下から掬い上げて空中に放り投げる仕草で音楽を膨らませるところなんか、惚れ惚れとするくらいカッコイイ指揮姿でありました。

◆器用で、
今回のプログラムはあみだくじで決めたんじゃないかというくらい統一感も何もない。
まったく粘りのないするするとした《謝肉祭》序曲から、一転してポルタメントを多用する《愛の挨拶》、遠慮会釈ない強奏でうんりきを聴かせたあとに陽気なスラヴ舞曲が流れたときには、場内から失笑が聴こえたとか聴こえないとか。。
しかしこの頓馬なプログラムが敷かれたために、ハーディングの見事な様式感の捌き分けを聴くことができて幸運であったといえます。こんなに器用にソツなくこなされてしまうとどうしようもないよねえ。。それにしても新日フィルの反応のよさには驚きました。

◆器用で、―貧乏か?
《新世界より》を聴き終えて印象として残るのが、いつもであれば暗褐色暗緑色の団子なんですよ。自分の場合。このドヴォルザークの名曲はメロディもリズムもハーモニーも豊かすぎて、それゆえに隣り合った要素同士が簡単に混ざってしまいがちであり、その結果として後に残るのは団子。
ハーディングはどうしたか?彼はそれらの豊かすぎる素材一個一個に対して、さらに気の遠くなるような細かな演出を施しているのです。普通であれば団子の材料として供出されてしまってもおかしくない経過句的なパッセージのひとつひとつに、あるいは見逃されがちな一瞬の縦構造のバランスに、憎たらしい演出がついている。
僕はラトルの演奏を未だに生で聴いたことがないのだけど、「演出」の積み重ねによって音楽を造形するタイプの演奏、その鬼のようなモデリング能力に、実際に生で接するとこういう感じなのですね。そこに浪漫性の熱っぽさは存在しないかもしれませんが、僕には、これは素直にスゲーと思われたのです。

◇芸劇
2006年のダスビ以来ほぼ3年ぶり。2b出口からのルートは健在でした。
愛知県芸の豊かな(豊かすぎる?)響きでオケを聴くことに慣れきっていたので、意外とデッドに感じられます。でも今度は、ここが自分のホームになるのだ。たぶん。近いし。
by Sonnenfleck | 2008-12-28 08:57 | 演奏会聴き語り

精神と時のお買い物XV

忙しさのためにお金を使いそうな場所へ出かけずに済んでおり、東京へ出てきたこの一ヶ月に買ったのは(届いたのは)以下の面々だけでした。よかったよかった。

【アリアCD】
1 ヴェルサイユの音楽200年(MBF) *クリスティ、ミンコフスキ、ルセ、ニケ、、ほか
2 A. スカルラッティ:グリゼルダ(HMF) *ヤーコプス/ベルリン古楽アカデミー
3 フォーレ:室内楽作品集(CL) *ティッサン=ヴァランタン+ORTF四重奏団
4 ショスタコーヴィチ:交響曲第10番(LANNE) *オハン・ドゥリアン/バイエルン放送響
5 ショスタコーヴィチ:交響曲第10番(DIRIGENT) *ラトル/ベルリン・フィル

今回のは本当に趣味丸出しですね。。

⇒1。preromantiqueでyusukeさんが取り上げられてから、フランス・バロック好きを自任するのであれば、このセットは聴いておかなきゃと思っていた。
リュリやらカンプラやらモンドンヴィルやらクープランやらラモーやらゴセックやら、とにかくそういった作曲家たちの音楽を浴びるほど聴くことができるようです。しかもこの演奏陣で!

⇒4。「ユビュ王の食卓」家主さんも取り上げられている謎巨匠、オハン・ドゥリアン。アリアCD店主さんの入れ込みようも半端ではなく、一体どんな指揮者なのかと思っていた矢先、まさかショスタコーヴィチの第10ライヴが!この曲なら、指揮者が何をしたいのかだいたいわかるというもの。5のラトルの最新ロンドンライヴと併せて、年末年始のお楽しみです。

⇒そして、聴きたくてたまらなかった3。
届いて最初に封を開けて、すぐにピアノ五重奏曲第2番を聴きました。―
―これまで聴いていた演奏は子供の遊びじゃないか。これがフォーレなのだ。
by Sonnenfleck | 2008-12-27 08:55 | 精神と時のお買い物

室内で妄想するクリスマス・コンサート

23日のカメラータ・ムジカーレさんのクリスマス・コンサートにどうしても行きたかったのです。
しかし、どうしても頭痛がする。病気の治りかけに横浜の先っちょまで電車を乗り継いでいく自信がない。正確に言えば、翌日以降の仕事に差し障りなく体調を持っていく自信がない。
しがない奉公人だしね。さっぱり諦めました。食っていくの大事だもん。

プログラムはこんな感じで、自分にとってさえ思い出深い、大切な作品たちばかり。
聴き手は合奏の喜びのおこぼれに与るようなものです。
【2008年12月23日(火) 横浜市開港記念会館】
●バッハ:ObとVnのための協奏曲ハ短調 BWV1060R
●バッハ:Cem協奏曲ホ長調 BWV1053
●テレマン:RecとFlのための協奏曲ホ短調
●クープラン:コンセール第8番《劇場風》
●コレッリ:合奏協奏曲ト短調 op.6-8 《クリスマス》
普段ここで「N響さん」とは書かないように、演奏団体名には敬称をつけないことにしているんだけど、かの団体は自分の音楽的大先輩に当たるので、呼び捨ては回避される。
これまでにも聴くチャンスはあったのですが、未だ達せられずです。待て次回。

+ + +

仕方なく夕食後自室に篭もり、手持ちのCDたちによってこれを再現する。

【2008年12月23日(火)20:00~ 自室】
バッハ:ObとVnのための協奏曲ハ短調 BWV1060R
→ヴェスターマン(Ob)+ウティガー(Vn)/カメラータ・ケルン(DHM)
~さっぱりとした身なりの快活な演奏。ハ短調って爽快な調だよね。

バッハ:Cem協奏曲ホ長調 BWV1053
→エガー(Cem)+マンゼ/アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(HMF)
~快刀乱麻、みたいな印象はすぐに裏切られる。インティメイトで温かい。

テレマン:RecとFlのための協奏曲ホ短調
→ブリュッヘン(Rec)+ヴェスター(Ft)+リュウ/アムステルダム室内管(TELDEC)
~打って変わって強烈な嵐の音楽。第4楽章のブリュッヘンの雄叫びは今聴いても怖い。

○休憩10分 ホットコーヒー

クープラン:コンセール第8番《劇場風》
→センペ/カプリッチョ・ストラヴァガンテ(naive)
~ちょっと反則だけどセンペ編曲版で。幸福が匂い立つようなひととき。
  デヴェルティスマンⅡの華やかな優しさの前にはすべてを投げ出してしまいたくなる。

コレッリ:合奏協奏曲ト短調 op.6-8 《クリスマス》
→イ・ムジチ合奏団 ※1991年録音(PHILIPS)
~クリコンについては実はイ・ムジチを好む守旧派だったりします。
  この曲は穏やかなアーティキュレーションで聴きたいんだもん。。

○終演、就寝。
by Sonnenfleck | 2008-12-26 06:37 | パンケーキ(18)

今年はこんなの聴きましたランキング'08<コンサート編>

寝込んでる間に師走も残りわずか。今年もやりましょう。
2008年は51件のコンサートに出かけています。昨年に続きLFJで水増しされているので、その一晩を(あるいは夕方を)音楽に費やした日数という意味ではもう少し減るかも。
2005年はモスクワ室内歌劇場のショスタコーヴィチ《鼻》、2006年はアーノンクール/CMWの《メサイア》、2007年はBCJの《ロ短調ミサ》が1位でしたが、果たして今年は!

10位 ◆ニケ/ル・コンセール・スピリテュエル@名古屋(10月)
→体験することに意義がある。

9位 ◆沼尻竜典オペラセレクション VOL.2 《サロメ》@びわ湖ホール(10月)
→〈7つのヴェールの踊り〉のグロテスクに敬意を表して。

8位 ◆新国立劇場 《軍人たち》 初日(5月)
→赤い色と黒い色と轟音が脳裏に焼きつく。

7位 ◆クス弦楽四重奏団@名古屋(7月)
→弦楽四重奏にカビが生えているなんて誰が言ったの?

6位 ◆【LFJ】トリオ・ショーソンのD929(5月)
→クールなメガネ男子たち。

5位 ◆ブロムシュテット/N響の《グレート》@名古屋(1月)
→あの快速にハートを奪われてしまった。

4位 ◆名古屋フィル 第343回定演(1月)→尾高氏のデュリュフレ《レクイエム》
→1月に聴いた時点で「ランキング入り確定」だった演奏会。

3位 ◆イェルク・デームス Pfリサイタル@宗次ホール(11月)
→あのシューベルトとフランクは忘れようにも忘れられない。

2位 ◆驚くべき、驚くべきシュトライヒャー@宗次ホール(10月)
→心の底からメンデルスゾーンを味わった。

1位 ◆パリ国立オペラ 《トリスタンとイゾルデ》その1その2(7月)
→生きているうちにこれを上回るトリスタン体験ができるだろうか?

以下選外ながら印象に残ったもの。
フェルトホーヴェン/オランダ・バッハ協会 《ヨハネ受難曲》@長久手(2月)
コーリャ・ブラッハー Vnリサイタル@しらかわホール(3月)
A High Time with Lute Music 5(4月)
名古屋フィル 第346回定演(4月)→<ツァラトゥストラ1>
【LFJ】シャニ・ディリュカ@みつを(5月)
【LFJ】久保田巧+佐藤卓史(5月)
ABQ Farewell Tour 名古屋公演(5月)
びわ湖の夏・オペラ・ビエンナーレ 《フィガロの結婚》(7月)
名古屋フィル 第13回市民会館名曲シリーズ(8月)→フィッシャー親方の《運命》
大井浩明 Beethovenfries 第六回公演@京都文化博物館(10月)
下野/名フィル+名古屋市民コーラス メンデルスゾーン《聖パウロ》(11月)


今年はワーグナー、メンデルスゾーンと、ドイツ・ロマン派に対して素直に心から打ち解けることができた元年、だったかもしれません。それから、このホールに関しては色々と書いたけれど、宗次ホールが自分のホームグラウンドになりかけていただけに、このタイミングで名古屋を離れなくてはならなかったのが悔しい。これからも良質な企画を提供し続けてください。ココイチの看板を見るたびに思い出すことにします。

来年もいい出会いがありますように!
by Sonnenfleck | 2008-12-24 06:51 | 演奏会聴き語り

on the air:『オーケストラの森―仙台フィル』

c0060659_838362.jpg【2008年11月14-15日 仙台市青年文化センター】
●サンサーンス:Pf協奏曲第5番ヘ長調 op.103 《エジプト風》
→横山幸雄(Pf)
●ストラヴィンスキー:バレエ組曲《火の鳥》(1919年版)
⇒パスカル・ヴェロ/仙台フィルハーモニー管弦楽団
(2008年12月20日/NHK教育テレビ)

布団に包まって鑑賞。

同じ東北でも、僕の生まれ育った秋田に比べて、大都会仙台はもう少しドライというか、いや、人から受ける感じはドライなんだけど、街のにおいは冷たく湿っているというか、ちょっと不思議な場所です。
(それが良い悪いという話ではありません。)
今回初めて仙台フィルを耳にして、団員さんたちも仙台出身の方ばかりじゃなかろうってのは承知の上ですが、そんな印象もあながち的外れではないなあと思った次第。

サンサーンスの《エジプト風》第1楽章第2楽章、ここがすこぶるよかったと思います。ピアノがかなりオンマイク気味で、オケは十分に捉えられてはいませんでしたが、それでも独特の冷涼な響きが伝わってくる。あのエキゾチックな「雰囲気美」に下品な調味料をかけたりすることなく、オトナな感じのアンサンブルを醸成しています。弱音に繊細な表情をつけるのがとても巧いオケだなあと。
つまり「オレがオレが」という自己主張にはあまり重きを置いていないようなんですが、しかしそれはともすれば「どうぞどうぞお先にどうぞ」というおかしな謙譲精神につながりかねない。華やかなはずの第3楽章もちょっと落ち着きすぎのように感じられますし、一方で我慢に我慢を重ねて耐え切れずに一線を越えてしまうと、空回りして素っ頓狂な金属音が聴こえてきたり、、難しいですね。前半の巧みな弱音さばき、よかったんだけどなあ。

後半の《火の鳥》組曲にも同じことが言えてしまうかなあ。
〈序奏〉〈王女たちのロンド〉〈子守歌〉といった優しくメロディアスなナンバーは旋律線の綾がきれいに重なり、奥ゆかしい美しさがあったのだけど、〈カスチェイの凶悪な踊り〉〈終曲〉はキンキンと聴き手の耳に喰らいつくような音が放射されてしまっていてとても残念でした。指揮者パスカル・ヴェロの曲づくりからはけっこう派手好みな印象を受けるので、果たしてオケの方向と指揮者の方向が一致しているのかという疑問も少し残ります。一度限りの視聴体験では何とも言えないけど。

名フィルの薫陶を受けて地方オケの魅力に取りつかれた今、すみだトリフォニーの「地方都市オーケストラ・フェスティバル」が楽しみですが、2009年は大阪シンフォニカーと群響だけなんすね。東京でも名フィルが聴きたい!
by Sonnenfleck | 2008-12-23 08:40 | on the air

バイバイ、ヴァーリャ…

В Москве скончался основатель легендарного квартета имени Бородина, виолончелист Валентин Берлинский (12月15日/NEWSru.com)
Russian Cellist Valentin Berlinsky, Founder of Borodin Quartet, Dies at 83 (12月17日/PlaybillArts)
Obituary: Valentin Berlinsky (12月19日/guardian.co.uk)

ボロディン四重奏団の創設メンバーであったチェリスト、ヴァレンティン・ベルリンスキーが、12月15日に亡くなったそうです。「拍手は指揮者が手を下ろしてから」さんで知りました。
昨年はロストロポーヴィチ、今年はベルリンスキー、とショスタコーヴィチを知る芸術家がみな「歴史」になっていくのを、ファンはこうしてなすすべもなく見守るしかない。。合掌。

◆Borodin - Shostakovich Quartet 2 Op 68, Waltz


ショスタコーヴィチのワルツを聴いて、在りし日のヴァーリャを偲ぶことにします。
by Sonnenfleck | 2008-12-21 10:05 | 日記

ただいまのセルフ祝砲

c0060659_814558.jpgネット環境に復帰いたしました。よかったよかった。

NTTのおじさんに電話でサービスを申し込んだのが12月8日、開通したのが12月16日でしたから、今回のは最短レベルなのかなあと思います。
でも、引っ越してきたその日に同軸ケーブルを差し込めば簡単に見ることができるテレビと違って、インターネットに接続されるまでの手間にはうんざりです。自分の中ではテレビの地位とインターネットの地位は完璧に逆転しているので、辛い一週間でした。
この手間がもうちょっと簡略化されないかなあと思うわけです。データを見たことがないので想像だけど、新規契約者数だって飽和状態なんじゃないだろうか。商売としてやってるなら自分のほうからお客に近寄ってこないと(引越業者とくっついたりしたら面白いかも)

ともあれ、一安心。これでほとんどのことに対応できます。
あとは養生しないとねえ。東京に来てから結局一度もコンサートに行けてないもの…
…と思ったら第九ばっかりなので、積極的に動く気も起こらず。ちょうどいい骨休めかしら。
by Sonnenfleck | 2008-12-21 08:24 | 日記

幻聴交響曲

音が二重の枠を持った四角い形をしている。四角形が縦に積み上がる。
ハ長調の音階みたいな単純なメロディが、できあがりそうでできない。

夕方に臥せっていたら、おかしなイメージが。
よく、精巧な夢の記憶を語ることのできる方がおられますが、いつも凄いなあと思うんです。自分の普段の夢はもっとずっと曖昧で、色も形もそんなにはっきりしないし、音が出てくることは非常に珍しい。今回みたいに熱で頭がぼうっとしていると(あるいは、今回に限ってはタミフルのせいかもしれないが)、稀に明確な像を結んだりするくらいです。
自分は幸いにして阿片を飲んだことはないですが、副作用による幻覚や幻聴が作曲にもたらしたかもしれないものについて思わずにはいられませんでした。《幻想交響曲》の第5楽章の最後のあたりは、尋常でない色彩の乱舞としか言いようがないですからね。

また熱が出てきました。こんなことしてるからいけないんだろうけどさ。。
by Sonnenfleck | 2008-12-20 08:49 | 日記