【2006年1月3日(火)21:00~22:30 NHK総合】作:三谷幸喜 土方歳三…山本耕史 榎本武揚…片岡愛之助 大鳥圭介…吹越満 ほか 好きなものが理不尽に貶されるのって腹が立ちますよね。2004年の大河ドラマ「新選組!」の扱いは、まさにそんな感じでした。 やれキャストが若すぎて風格がないだの、やれストーリーがふざけてるだの、放送中は非難の嵐。でもね、批判する層は、ちゃんと「ドラマ」を見ていたんだろうか。第一回の放送を見て、「知ってる大河と雰囲気違うでしかし!」っていうふうに切ったのではないか。僕は一応毎年大河ドラマを見てきたつもりですけど、大河ドラマが「大河ドキュメンタリー」じゃなく「大河ドラマ」になっていたのは、正直「新選組!」が最初(で最後...にはなってほしくないけど)なんじゃないかと、そう思うんですよ。キャラが毎回説明文をしゃべってるだけじゃ「その時歴史が動いたDX」でしかないわけです。でもこの「大河ドラマ」は、登場人物にちゃんと人格があって、喜怒哀楽を見せながら生き生きと動く(これは「無駄」と「隙間」が生み出す三谷幸喜の秘術)。民放風に言えば4クールの長丁場をあそこまで完全に支配する脚本ていうのは、天才にしか書けないものだろうと思います。 で、今夜の放送は2004年大河ドラマの後日譚であります。本編は近藤勇の処刑でためらいもなくきれいに終了したわけですが、今回は函館に渡った新選組副長・土方歳三の最期の一日を90分でスマートに描く。 薩長軍の総攻撃前夜、降伏を決定した榎本武揚に噛み付く土方。死に場所を求めるリアリスト土方と、新国家建設を夢見たロマンチスト榎本は、互いの根底に「諦めないこと」が欠けているのに気づいて、「生きるために」最後の戦いを挑む。しかし土方の作戦も空しく薩長軍の前に陥落する五稜郭、土方は銃弾に貫かれて命を落とす。暗いストーリーを暗く見せない手腕は2004年の本編でも見せてくれたので同じように感心しましたが、今回はわずか90分ということで、ネタ・伏線の類が濃い! ・土方「一番強い生き物はヌエ」→山南さん「ヒトでは?ヒトは互いを欺く」→[…]→「ヒトでできたヌエ」である薩長土連合軍の弱みを突く戦法→土方「細かい作戦を練るのは山南さんの仕事だった」、という鮮やかな伏線回収(*これは本当に巧い!) ・禁断の果実である「新制作回想シーン」をほとんど入れないことで、必要以上にセンチメンタルにならずに済むのとともに、さらに別主人公ver. への展望が見える。(*近藤の回想を最後まで出し惜しんだのはすばらしい。) ・土方の趣味「俳句」(*これにも感激した。長い長い伏線。) ・「ロマンチ」、「香車」、「大鳥の手作り軍艦」… キャストもまったく文句のつけようがないです。 本編でちらりと映った榎本は草彅剛だったんですが、今回の片岡愛之助への変更は大正解でした。骨のあるインテリ。吹越満は神経の細い男をやらせると本当に巧い(笑) どっかのインタビューで読んだような気がするんですが、三谷は「新選組!」の「!」を増やすことでサイドストーリーを作っていきたいらしく、、天狗党時代の芹沢鴨や、永倉新八・斎藤一その後など、期待しちゃってもいいんですよね^^?
by Sonnenfleck
| 2006-01-03 23:44
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