武満徹がなくなってから、今日で10年がたちました。
僕はけっして彼の熱心な聴き手ではないけれど、2月20日にタケミツメモリアルで開催されていた東京シティ・フィルのコンサート
「武満徹とフランス音楽Ⅰ・Ⅱ」がよく思い出されます(名シリーズ「フランス音楽の彩と翳」のvol.4とvol.8)。
2003年の第1回は、武満の《弦楽のためのレクイエム》と《夢の縁へ》(管弦楽から立ち上るギターの音はどうしてあんなにセクシーなのか)、後半にフォーレの《レクイエム》Op. 48。
2004年の第2回は、武満の《鳥は星形の庭に降りる》と《ノスタルジア》、ピエルネの《バスク風ファンタジー》、最後にドビュッシーの《聖セバスティアンの殉教》。
...いま考えると本当にクールなプログラムだったなあとつくづく思います。シティ・フィルの「フランス音楽の彩と翳」が
終わってしまったのは実に惜しい。(*ゴメンナサイ、勘違いでした。2006年4月4日に
vol.13「ギリシャへの憧憬とアルカイズム」が開催されます。ドビュッシー《6つの古代碑銘》の
オケ編曲版(アンセルメ編!)が取り上げられるみたいですね。)
今夜のタケミツメモリアルはビオンディ/エウローパ・ガランテの明るい響きに支配されていましたが、武満もあの天窓から覗いて楽しんでいたかもしれません。感想は明日以降。
クレーメルの演奏で《ノスタルジア》を、武満徹の追憶に。