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ブリュッヘンの「新譜」が2枚立て続けにリリース。

c0060659_21454814.jpgザルツブルク音楽祭1995<モーツァルト・マティネ>
○ハイドン:リラ・オルガニザータ協奏曲ト長調 Hob.Ⅶh/3
○同:交響曲第84番変ホ長調 Hob.I/84
○モーツァルト:交響曲第38番ニ長調 K.504《プラハ》
⇒フランス・ブリュッヘン/
  ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団
(1995年8月20日 モーツァルテウム大ホール)

このライヴCDは、ブリュッヘンにとってあまり誇らしい記録ではないと思います。
期待してあえて最初に聴いた《プラハ》の能天気な音にまずはショックを受ける。ブリュッヘンらしい重みや粘つき、広いダイナミック・レンジを表現するにはモーツァルテウムのオケは非力、かつ間の取り方が牧歌的すぎ、おまけに瞬発力も足りないみたいで、世にもハンパな演奏になってしまってます。ブリュッヘンが指揮してるのに提示部の繰り返しでこんなに音色が変わらないなんて、、まったく信じられない。絶句ものです。
ただ95年というと、ブリュッヘンもモダンのオケを振り始めてからまだ日が浅いころなのかもしれないし、あるいはオケが古楽奏法に全然慣れていないのかもしれない。モダンオケに古楽をやらせるのって、忘れがちだけど実は最近急激に進化した分野なんですよね。しみじみ。
ちなみにハイドンの協奏曲で、絶滅楽器リラ・オルガニザータの音を模した「ブロックフレーテ+ヴィオール」の音は少しミュゼット的で萌えです。

c0060659_22143144.jpgラモー:《優雅なインドの国々》組曲
⇒ブリュッヘン/18世紀オーケストラ
(1992年10月 ユトレヒト)

こちらは打って変わって伝説の名盤。オリジナルスで復活です。
しかしまあ、、これぞブリュッヘンの真骨頂!と叫びたいですよ。特にタンブーラン的なピースに聴かれる、あの「いかにもブリュッヘン」のドロドロとうねるようなアンサンブル。これほどクソ真面目でダサくてオトコらしい古楽演奏って、ほかにあります?
僕はいまだにラモーの管弦楽組曲でブリュッヘン/18世紀オケ以上の演奏を認めることができないでいます。陰翳が濃く重々しい、そして何より真摯な「彼ら」の音は、真面目を敵視する刹那的な古楽が好まれる2006年的にはもう流行らないのかもしれないけど(少なくとも『Esquire』の記事になったりはしないだろう)、PHILIPS→GLOSSAと受け継がれた「彼ら」の90年代がこのまま忘れられていくのは悔しいなあ。
by Sonnenfleck | 2006-09-12 23:00 | パンケーキ(18)
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