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第九←季語、に立ち向かえ。

c0060659_034078.jpgドラクエ9がニンテンドーDSで発売されることになったらしいですね。なんか鮮やかに裏切られた感があり…ネットでもその界隈は上を下への大騒ぎでしたが、巨大匿名掲示板のショスタコーヴィチスレッドでは「DSの9番は小粒」という高度なギャグでサラリと片づけられてました。世の中が着着と秀逸。

ショスタコの第9は浪漫主義的な交響曲観を嗤うような曲なので、「小粒」はむしろ作曲家の狙いどおりかもしれない。この作品を聴くと楽章同士のまとまりのなさ、あっけなさが気になって、もしかしてこれは古典組曲のパロディだったりもするのかなと思います。
この第9交響曲、そんなに聴き込んでるわけではないですが、コンドラシンやロジェストヴェンスキーの粗さが気になるときはエフレム・クルツ/ニューヨーク・フィルの1949年録音を取り出したりします。この演奏は第9番の世界初録音だと思うんですが、表情づけに派手さがないかわりに音色が暖かく、響きは抜群のバランス感覚に支配されていて大変素敵なのですよ。こういうのを音楽評論用語で「均整美」っていうのでしょうか…同じ頃にワルターが指揮したモーツァルトとほとんど同じノリ。
ゆったりとしてバッハのサラバンドのような第2楽章、それに両端楽章の引き締まった響きはもっと注目されるべきです。特に第5楽章のギャロップでほぼまったくルバートをかけずに突っ走る潔さは衝撃。大見得を切って鈍重を演出する演奏に慣れているととても新鮮に聴こえる。
by Sonnenfleck | 2006-12-14 00:15 | パンケーキ(20)
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