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on the air:ゲルギエフ/ウィーン・フィルのタコ4

c0060659_2045494.jpg出先より直帰にてベスクラ。

【2006年12月17日 ウィーン・ムジークフェライン大ホール】
●ショスタコーヴィチ:交響曲第4番ハ短調 op.43
⇒ヴァレリー・ゲルギエフ/ウィーン・フィル

この指揮者らしく、合いの手的なアクセントまで常套的に太く描かれる傾向が強いくらいで、「ウィーン・フィルの」というイメージを裏切らない残酷MAXで美しいショスタコーヴィチでした。
海賊盤が出たら買ってもいい…いやこれは本気で欲しい!

第1楽章は序奏の鳴りが今ひとつ、アンサンブルも乱れて嫌な感じでしたが、主部に入るとその奇怪な世界が徐々に見えてきたわけです。
…今まで聴いたことがない、極端な美音の嵐。オケの音を文学的に解釈するのは嫌なんだけども、よく聴き知ったタコ4でこんな響きを出されちゃこのオケの伝説を信じるしかないですよ。。第2主題を吹くファゴットから、Prestoフガートに転ずる直前のpizzと木管合奏なんかが美しいのはある程度想像がついたけど、あの威圧的なフガート自体が変態的にキレイなのは納得がいかない。しかし納得できないけど背筋がゾクゾクする!

ウィーン・フィルとマーラー、っていうのも本当にベタなので書きたくないんですが、レントラー、続く第3楽章冒頭の葬送行進曲は、到底ショスタコには聴こえないのです。これは「ショスタコーヴィチはソ連で、金管ブリブリで、不潔で、威圧的なものだ」というタコヲタ的視野狭窄のせいなのか。ゲルギエフ自体は「似非ソ連」を意識して演じてるところが多分にあるけど、この演奏は普段有り難がって聴いているソ連の録音とも、またゲルギエフの「似非ソ連」とも、表現の方向が違いすぎる。
それでいて、第3楽章前半のスケルツォ断片群が享楽的に響いてくるのが面白いんですよ。この部分と「ジャズ組曲のショスタコ」との親和ってこんなに激しいんですね。並のオケはここを真面目にやりすぎてるのかもしれないなあ。

タコ4の前に放送されたプレートルの《薔薇の騎士》組曲も最高でした。VPOのR.シュトラウスってたいてい重すぎるので苦手だったのだけど、これは軽い。なんにせよ軽い。

解説は、山尾敦史さん。1月末の記事で収録の様子を拝見していましたが、、ゲル「ギ」エフの鼻濁音が萌えでした(スイマセン)
by Sonnenfleck | 2007-02-08 21:24 | on the air
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