ピーカンファッヂの爆安@315円セールで手に入れた、ハイデルベルク交響楽団の自主制作による
「ニューイヤー・コンサート2005」。
「HANDSIGNIERTE EDITION」の記載どおり、指揮者トーマス・ファイの直筆らしいサインと、<1872/2005>の文字がサインペンで書き込まれておりました。中身はこの3月にhänsslerからリリースされた
序曲集の音源の元になっている、2005年1月1日のライヴであります。曲目はこんな感じ。
■1 ハイドン:序曲ニ長調 Hob. la:7
■2 ヨハン・シュトラウス:《ペルシア行進曲》 op.289
■3 同:《春の声》 op.410
■4 ロッシーニ:歌劇《セミラーミデ》序曲
■5 モーツァルト:歌劇《後宮からの逃走》序曲
■6 ヨハン・シュトラウス:《エジプト行進曲》 op.335
■7 ヴェルディ:歌劇《ナブッコ》序曲
■8 ヨハン・シュトラウス:《南国のバラ》 op.338
■9 ビゼー:歌劇《カルメン》序曲
■10 ヨハン・シュトラウス:《ラデツキー行進曲》 op.228
「アーノンクールの弟子」「師匠譲りの過激なスタイル」という評判が先行して認知されてきているファイですが、現在出ているCDがハイドンとメンデルスゾーンということでイマイチ実像が掴めずにおりました(この二人は完全に守備範囲外なもので)。
しかしトラック3まではまあ普通かなーと思って聴いてたんですけど、《セミラーミデ》序曲で泡を食いましたねえ。リズムがギチギチに硬直して、ニコリともしない不穏なロッシーニ。。あーこういうところがアーノンクール似なのか。。面白いなあ。
ハイデルベルク響は古楽器混合オケということらしいですが、そのポイントをあえて押し出すこともなく、すべては
寒色系の薄い響きの中で粛々と進行していきます。シュトラウスの選曲がまた硬派…、《南国のバラ》でさえここでは硬質な輝きが主。
ていうかこれってニューイヤーコンサートでしょう?元日から「2005年も勤勉に労働して貯蓄しましょう」的な真面目さが溢れていますよ(笑)
なおトラック9の《カルメン》序曲は
アリアCD店主が煽っているとおり、史上最速クラスの変な演奏です。これでアンサンブルがまったく乱れないのというのがまた…。