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なつやすみのおもいで(その2)

承前。正午を過ぎても気温なんか全然上がらない。

■4 摩周湖とカムイシュ島(↓8/23 PM3:00頃@第一展望台近く)

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阿寒湖畔から続く国道は恐ろしいヘアピンカーブの連続。
そして、わが小さきレンタカーを煽る札幌ナンバーのセダンたち。
辛くも辿り着いた摩周湖は、霧に覆われてはいませんでした。
この湖は周囲を切り立った断崖に囲まれ、湖畔に降りる道はない。注ぎ込む川も注ぎ出る川も存在しないのに年間を通じて水位は一定。神域という言葉を使ってみたくなります。
湖の真ん中に浮ぶ小さな島、カムイシュ島は、はぐれた孫を待ってうずくまる老婆がいつしか島に姿を変えたもの、近づいた者のことを孫だと勘違いして老婆が流す涙が摩周湖の霧―これがアイヌの口承らしい。切ないお話。

観光客からかなり離れたポイントに立ってずっと眺めていると、自分の耳では、湖面を渡ってきた風と、風が植物を揺らす音しか捉えられない。その他には本当に何の音もない。
急に寂しくなってシベ5の第1楽章第1主題を思い浮かべたら(ホルンの後に木管が呼び交わす部分ね)、眼前の光景にぴったり当て嵌まった。

「マシューの湖、マシューの伝説」でUPした写真は、この30分後に少し離れた第三展望台に移動して、その突端から湖を眺めたところ。空は俄かに掻き曇り、湖面を波立たせた風が断崖を駆け上ってびょうびょうと吹き付けます。

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■5 アトサヌプリと川湯温泉(↓8/23 PM4:00頃@アトサヌプリ)

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難儀してヘアピンカーブを下りきると、今度はもうもうと煙を上げる岩山が迫ってきます。
この日の宿は川湯温泉というところにしたんですが、その源泉がアトサヌプリこと硫黄山。
ご覧のとおり噴出孔は硫黄のショッキングイエローに染まり、周囲には只事ではないくらい硫黄の臭気が立ち込める。噴出孔には立ち入り禁止ロープもなければ、注意書きもありません。その気になれば硫黄のガスのただ中に突っ込むことも可能(ビビリゆえ為せず)。

麓の川湯温泉は強酸性、湯量は豊富で掛け流し。浴場には硫黄の臭いが充満、成分のせいなのか蛇口やシャワーの金属部分がガギガギに腐食していて愉快です。

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■6 900高原と塘路駅(8/24 AM10:00~11:30頃@弟子屈→標茶→塘路)

翌日は川湯温泉から一路南下、弟子屈町にある「900高原」へ。
日露戦争の遺跡みたいなネーミングですが、900ヘクタールなので900高原らしい。
途中の看板で笑ってしまった「720度の眺望」もあながち誇大広告ではないです。晴れて暖かければ最高の場所だったことでしょうね。しかし曇天で寒ければ長居もせず。

さて旅の最後の目的地は釧網線の塘路駅。この駅は駅舎が小さな喫茶店になっていて、そのマスターがいかにもアクの強いおっさんなのです。ネット上でもけっこう有名な人で、駅舎の中を撮影しようとすると怒られたりするみたい。3年前の釧路湿原探検時にはついぞ話しかけられなかったんですが、今回は意を決して声をかけることができました。これが話してみるとすんごいいい人なんだよなあ。「またお立ち寄り下さい」って言われたッス。。

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釧路空港のレストラン「エリーゼ」は、《エリーゼのために》がエンドレスで流れる。
by Sonnenfleck | 2008-08-26 06:49 | 絵日記
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