タグ:ラファエロ ( 1 ) タグの人気記事

ラファエロ展@国立西洋美術館|感想文殺しのサンツィオ

c0060659_8393877.jpg要素が凝縮しきったベーコン展からのハシゴは、肉体的にも精神的にも僕を苛んだ。ラファエロの完璧エロは、ベーコンのストイックさとはかけ離れすぎていた。

これまでラファエロの肉筆に接したことはあっただろうか?もしかしたら、どこかの美術館の引越し展で目にしたことはあったかもしれないが、これほどの数の真筆をまとめて目の当たりにすると、多くの美術館がラファエロを極東になんか貸したがらない理由がよく納得できます。ぐうの音も出ないくらい完璧に美しいんですもの。ほとんど「列聖」ものだわね。

《天使》や《大公の聖母》の繊細な肌理を、
c0060659_8395894.jpg
《天使》(1501年)
c0060659_8401465.jpg
《大公の聖母》(1505-06年)

《ベルナルド・ドヴィーツィ枢機卿の肖像》が身につけている絢爛豪華な衣の装飾を、その細やかな衣紋の処理を、
c0060659_8403060.jpg
《ベルナルド・ドヴィーツィ枢機卿の肖像》(1516-17年)

そして《エゼキエルの幻視》のどっしりとした天の威光を、
c0060659_8404361.jpg
《エゼキエルの幻視》(1510年ころ)

われわれは目にする。解釈は許されない。ひたすら美しい。

最高の絵画によってねじ伏せられる心地はもちろん悪くない。僕は豊田で聴いたヤンソンス/バイエルン放送響のブルックナーを思い出しました。金の楽観と銀の無関心で織り上げられた、あの豪奢にして退屈なブルックナーを。
by Sonnenfleck | 2013-04-28 08:42 | 展覧会探検隊